【福岡IR誘致】大任町議会と行政の皆さん「福岡IR」を勉強して!

国内唯一の民間先行──「福岡IR」Webサイトの現在

 まず、「福岡IR」の記者会見は2022年3月、福岡市のホテルオークラ福岡で、IR誘致を積極的に推進する民間組織によって正式に開かれた。

 また、福岡青年会議所(福岡JC)の元関係者や、本件候補地である西戸崎の「僕の街にはアメリカがあった」の事務局など、地元有志による主催者団体は、市民から集めた署名も携え、福岡市行政と福岡市議会に「上申書」を5年前に提出している。

 さらに、前述の「福岡IR」Webサイトを見ていただければ、これまでの経緯が誰にでも理解できるよう、ほぼ完璧に整理されている。相当なプロ集団だと感じる。ぜひ、同サイトやYouTube動画を検索し、参照されたい。

 22年3月に開かれた記者会見には、西日本新聞社をはじめ、NHKなど新聞・テレビ合わせて全国24媒体が参加した。米国のBally'sを招聘し、在福岡米国領事館首席領事も参加する正式な会見だった。当社データ・マックスも自社で生中継し、現在もYouTubeに掲載している。

情けない「マスメディア」の報道姿勢

 これらのWebサイトは、検索すれば容易に見つけることができる。「福岡IR」へのコンタクト回数も、その年の早い時期には延べ10万回を優に超えている。それなのに、この現状を、いずれのマスメディアも今回の件と一切比較せず、報道しないのである。その理由について、福岡市の高島市長が本件候補地として「手を挙げていない」ことが主因だと解説する向きもある。詭弁だとしか言いようがない。

 話は変わるが、福岡県議会の海外視察や蔵内勇夫前県議会議長をめぐる問題への報道姿勢にも、同じことを感じる。途中経過はほとんど報じず、不祥事が表面化すれば一斉に非難し、叩く。ただし、最近のテレビ西日本(TNC)の報道番組『報道ワイド 記者のチカラ』などは、これらの報道姿勢を自ら反省し、物事を常に「是々非々」で捉え、その経過も逐次報道すべきだと伝えている。理屈は、その通りである。しかし現実には、TNCも含め、福岡市行政や高島市長への遠慮や忖度を感じさせる報道姿勢は変わっていない。筆者には、勇気と信念をもって踏み込む記者の姿が見えてこない。一言で「いうは易し…」である。

 だからこそ当社は、同じマスメディアの一翼を担う立場から、本稿を掲載することにした。当社で過去に連載した【福岡IR誘致】シリーズでは当初から、IR候補地として採算が見込めるのは「東京を中心とする関東都市圏」「大阪市を中心とする関西都市圏」「福岡市を中心とする北部九州都市圏」の3カ所に限られると、繰り返し解説してきた。名古屋市を中心とする中部都市圏については、文化的背景が異なると考えている。問題となるのは採算性と市場規模、すなわち候補地の後背地人口である。インバウンド観光客への過度な依存はリスクが大きい。従って、以前、北海道苫小牧市、長崎市、和歌山市などへの本件"IR"誘致は、すべて、不可能だと解説していたが、結果は、筆者の想定通りとなっている。

 もう1つ、あまり知られていない点がある。これまで「大阪IR」を含め、本件IR整備法による最終的な「公開入札・落札」が実行された例は、各候補地で一度もないのである。唯一承認された「大阪IR」でも、最終入札を前に「MGM・オリックス コンソーシアム」以外の競争者(コンペティター)は撤退し、事業母体となるコンソーシアムを組成できずに終わった。各社にとって、それまでに投じた費用も大きな負担となった。

 要するに、この国独特の商慣習では、1つの巨大な事業体が形成されれば、「この指、止まれ…」のように関係者がそこへ集まり、同じ規模の対抗組織はつくられにくい。筆者は、そこに日本企業のサラリーマン経営者特有の行動様式を見る。その結果、形式上は「出来レース」に近いかたちになりやすい。筆者には、それがグローバルスタンダードとは異なる、極めて日本的な入札スタイルに映る。

 最後に、高島市長に限らず、「ここ一番」でリスクが取れる「首長」「政治家」などは、全国、ほぼ、どこにも居ない。近いうちに、オリックスの宮内氏らと同等の組織を組成できれば、「福岡IR」は、誰が市長であっても「手を挙げる」局面が来ると筆者は考えている。その時期は近いのではないか。

 皆さん、打算的な目論見だけでIRを語る連中は、誰もIRを本気で成し遂げるだけの信念など持ち合わせていません。そして、そのような連中にはまったく期待できません。

【青木義彦】

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