3D映像が魅せる思い出のまちと未来都市
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(株)創造技術 代表取締役 松藤 忠大
最新技術がもたらす想いの地域共有
IT土木という言葉をよく耳にするようになった。現場では、監督含め作業員がiPhoneやiPadといった最新情報端末を片手に打ち合わせる姿も珍しくはない。作業の効率化、進捗状況の共有化など、そのメリットはさまざまだ。このテクノロジーの力を、自分たち以外の人たちへ向けて使用していくことも、今後は必要となってくる。
地元福岡を拠点に、広く九州、関西までをカバーする土木・橋梁工事のプロである(株)創造技術は、すでにこの意識を持って業務を展開している。同社代表取締役の松藤忠大氏は、代表となる4~5年前から『ある考え』を持って業務を実施していた。その考えとは、3D技術を駆使した映像による都市景観のビフォー(施工前)・アフター(施工後)の説明だ。「以前は、写真を用いて地域住民の方に『工事終了後はこういう風になります』とご説明していたのですが、当然、市民の方はプロではないので『わかりづらい』『イメージできない』といったお声をもらうことが多かったのです。地域住民の方に安心して工事を任せてもらえるようにするためにも、何とかできないだろうかとずっと考えていました。そこで考えついたのが、3D映像を用いての説明だったのです」(松藤代表)。
現場となる地域に根ざした工事の実施。そのために必要となる地域住民へ向けた事前説明会への細やかな配慮。松藤代表の『思いやり』が生み出した同社の3Dマップ作成技術と、サービスの提供。現在では、事前説明会で聞かれる声も変わってきたという。「映像が映し出されると、『あっ!自分の家がある』『(施工完了後の映像を観て)そうか、高低差ができるか』といったような声が上がり、私たちの行う工事をすごく身近に感じてもらえるようになりました。私たちも地域住民の方に納得してもらえるので、その後の工事がすごくやりやすくなります」(松藤代表)。松藤代表と同社が提供する3Dマップサービス。都市開発が進む福岡でもっとこのサービスが利用されれば、変わりゆくまちに対するイメージも、希望に満ちたものとなるはずだ。
夢膨らむ3D技術とつないでいく想い
同社が提供する3Dマップサービスは、作成用ソフトさえ購入すれば誰にでもできる、というものではない。時間、天候によって変わる陽の当たり具合や影の生じ具合をはじめ、交通量(人・車両)の変化でまったく違う姿を見せる景観の再現。これらを映像として再現するには、専門の知識はもちろん、単なる実務経験以上の想い―職人気質とでも言うべき『熱さ』が必要なのだ。だからこそ、その可能性は底知れない。
「今後も、工事にともなう都市景観のシュミレーションサービスとして使用していきたいと考えておりますが、ゆくゆくは事故状況の再現映像や、事例紹介の映像としての利用も視野に展開させていきたいと考えております。もちろん他にも利用法はあるはずですので、異業種の方とタッグを組むという試みもおもしろいのではないかと思います」(松藤代表)。新しい技術が生み出す新しい選択肢。『総合都市プロデューサー』とも呼べる同社の存在は、土木・建設業の未来の在り方を提示しているようだ。
もちろん、根幹は変わらない。同社の名刺に印刷された美しいまちの風景は実在のもの。「早良区で橋梁設計を任せていただいたときのものなんです。工事中、地域住民の方が不便にならないように、仮設の橋を隣に計画させてもらいました。もちろん新しい橋が完成した後、その橋は解体します。時間や手間はたしかにかかりますが、やはり地域住民の方の『居心地』が一番ですから」(松藤代表)。
松藤代表の優しさと同社の技術は、これからも『満場一致の変化』を福岡のまちにもたらしてくれる。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
(株)創造技術
代 表:松藤 忠大
所在地:福岡市南区塩原3-8-28 ケイエスビル2F
設 立:1991年3月
資本金:500万円
TEL:092-554-6635<プロフィール>
松藤 忠大(まつふじ ただひろ)
1991年3月に(株)創造技術を設立。当初より最新テクノロジーを用いてのサービス展開を視野に入れており、自身も基本となるプログラミングを習得。関連キーワード
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