福岡入管局、外国人入国者初の400万人
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福岡入国管理局は3月1日、九州・沖縄地区における昨年の外国人入国者が400万人を突破し417万人となったと発表した。400万人を超えたのは、今回が初めて。
同局では増加の要因は円安や緩和ビザ、そして昨年1月に導入された「船舶観光上陸許可」の影響が大きいと見ている。「船舶観光上陸許可」は、クルーズ船の乗客を対象に上陸手続きを簡素化したもの。これを利用した入国者が103万5,000人と、全体の約4分の1を占めた。同局が九州・沖縄地区における昨年の外国人入国者を発表したのは、今回が初めて。クルーズ船が入港する福岡市では特にクルーズ船による観光客の動向に対する関心が高まっていることから、情報の発表を開始した。担当者は「今後も定期的に外国人入国者情報を発表していく」と話す。同局によると今回の発表はあくまでも速報であり、観光目的以外の入国者の数など、細かな分析はまだ行っていないとのこと。
福岡市内を歩けば外国語が耳に入り、免税カウンターを設置する商業施設が増加している。店頭では、客が外国人とわかった途端、即時に流暢な外国語に切り替え応対する店員も目にする。クルーズ船客の観光バスが商業施設の駐車場に入るために列をなし、交通渋滞が生じることも今や日常茶飯事。世間の目がクルーズ船に集まる気持ちもよくわかる。
外国人が増えているのは、商業、観光地だけではない。少子化の影響で学生の確保に苦しむ大学、短大では有力なターゲットにしているところもある。過疎化が進んだ地域では労働力としても期待されているようで、地域住民が「この地域の店は留学生が支えているようなもの」と話していたところもあった。アニメーションの技術を学ぶ学校でも、「アニメが好きで日本語を学んだ」という留学生を積極的に受け入れている。
よく韓国を訪れるというある経営者は、「この前、ビートルに乗ったとき、日韓を繋ぐ高速船なのに行きも帰りも韓国の人たちばかりだった。一体どこに行くのだろうと思った」と、あらためて来訪外国人の増加に驚いていた。入管外国人の増加による影響は、今後、観光業界以外にも、影響を与えていきそうだ。
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