【まちづくり】vol.40 唐津街道

今回は、唐津街道を特集した。唐津街道は主に江戸時代に整備された街道の1つで、当時は、小倉から長崎へと至る長崎街道の脇道として位置づけられていたという。

街道は、小倉から博多・福岡を経由して唐津へ向かうものだが、福岡市内では現在の中心市街地を通っており、空襲での焼失や再開発の影響もあって、今ではその面影を感じられる場所はあまり残っていない。それでも、福岡市西区などでは「通り」としてその存在を感じられる道があったり、商店街が残っていたりと、その面影を色濃く残すまちもある。

今では、利便性の観点から多くのまちで住居表示が実施され、かつての町名を知る機会も少なくなった。かつての町名からは、その土地の性格を知ることができた。土地を知ることは歴史を知ることでもある。特集記事内では、唐津街道が通っていたとされるおおまかな道筋を図示している。過去の姿とは違ったかたちで繁栄する福岡市内の町並みだが、往時に思いを馳せながら改めて見わたすと、現在にも通じる変わらぬ価値を見出すことができるのではないだろうか。

唐津街道に関する特集は、2号にわたって掲載していく。今回は唐津から博多までを取り上げたが、次回（vol.41）は箱崎から小倉までを取り上げる予定だ。

株式会社データ・マックス
永上　隼人