下関ゴルフ倶楽部～波乱の定時総会を再現（３）

　いよいよ、これから定時総会である。経営側と会員有志との質疑応答が始まるが、「社員総会の招集方法が適正であるかどうか」が最初のぶつかり合いとなった。

下関ゴルフ倶楽部を愛する会側は、「３月23日開催の総会招集通知と同封された白紙委任状は、法定の２週間前の３月７日に会員に送付されている。しかし議決権行使書は法定の２週間を過ぎた３月14日に送付されており、総会の成立要件を満たしていない」と、総会の無効を主張。

　一方、経営側は、総会は成立していると主張。沖田哲義下関ゴルフ倶楽部顧問弁護士は、「今、我々が提示したものが不服であれば訴訟でやってください」と、双方が真っ向から対立する姿勢を見せたのだ。

　裁判所から派遣された検査役の報告書は、５月10日に裁判所へ届けられることになっており、今後の裁判の行方を占う大きな鍵となりそうだ。

　ここで登場する主要な人物（敬称略）について、少し補足しておきたい。後掲議事録１ページ目の文中で、「住、大井、中川、松本、篠原、勝山、岡本、木村、吉村、遠山、等は出席会員です。ヤナギヤ、中村、は初めての出席です。（その他は不明）」と記載されているが、調査の結果、下記のような人物像が分かった。

・「下関ゴルフ倶楽部」側の発言者
福田＝福田浩一理事長（山口ＦＧ社長兼山口銀行頭取）
前田＝前田昌宏支配人（山口銀行より出向中）
秋本＝秋本和正サブマネージャー（山口銀行ＯＢ）
沖田＝沖田哲義顧問弁護士兼幹事（沖田法律事務所所長）
梅崎＝梅﨑弘毅キャプテン（梅﨑工業（株）会長・メイン取引行/山口銀行）
ヤナギヤ＝柳屋芳雄氏（（株）ヤナギヤ社長・メイン取引行/山口銀行）
中村＝中村高志氏（住吉工業（株）社長・メイン取引行/山口銀行）

・「下関ゴルフ倶楽部を愛する会」側の発言者
住＝住興信世話人
藤井＝藤井章郎氏（（株）栄伸社長・会の有力支援者）
今村＝今村俊一弁護士（会の代理人弁護士）
板渕＝板渕力弁護士（会の代理人弁護士）
大井・中川・松本・篠原・勝山・岡本・木村・吉村=下関ゴルフ倶楽部を愛する会支援会員
遠山＝遠山辰雄氏（（株）遠山社長）は一般出席会員

（つづく）
【データ・マックス　特別取材班】

1．３月７日に送付された「３月23日開催の総会招集通知」と同封されてきた「白紙委任状」

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２．法定期間(２週間)を過ぎた３月14日に別送された「議決権行使書」

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