老舗企業の新たな挑戦。インド進出を加速(中)
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福岡金網工業(株) 代表取締役社長 山本 崇裕 氏
海外の生産拠点としてインドを選択
――インド進出とその工場について、お聞かせください。
山本 最初にインドの地を踏んだのは、2015年7月でした。このインドで行う事業内容は、国内工場と同様に、コンクリート製品用の金網製造の生産販売です。インドではコンクリート2次製品の普及はまだまだですし、地方においては皆無だと言えます。たとえば、日本の道路でよく見られる排水用のU字溝や擁壁などは、ほとんどありません。あっても筒タイプの土管ぐらいでしょうか。まさにこれからインフラが進んでいき、需要もこれからあると思います。これから伸びるポテンシャルを持った国だと感じています。
弊社が進出しているインドのグジャラート州は、パキスタンに近い西側にあります。インドで工業生産が最も盛んな州で、国内の約4割を占めていると言われています。石油・化学や鉱工業のほかに、船舶解体、自動車、繊維などの工業があり、国内の自動車メーカーなどが進出しています。
弊社の状況については、お取引先が現地に工場を保有しており、その工場内に機械を設置し、コンクリート2次製品に使用する金網製品をつくっています。工場の陣容は、現地採用のスタッフが7名と指導する日本人が2名。英語が堪能な弊社の専務が活躍しており、大変助かっています。
製品も、公共工事に使用されるものなどを製作開始の予定としていますが、現在の主力製品はインドに進出している日本メーカーの現地工場の柵なのです。柵と言っても、どちらかと言えばコンクリート製の塀といった方がいいでしょう。
たとえばインドへの進出企業としては、スズキが有名ですよね。そのスズキの新工場は幅2km×長さ3kmの広さがあります。その横にホンダの新工場ができるなど、工場の建設が増えています。そのほかにもたくさんの企業が進出しており、これから活気を帯びていく地域だと感じています。
(つづく)
【道山 憲一 】<COMPANY INFORMATION>
代 表:山本 崇裕
所在地:福岡市博多区吉塚1-3-11
設 立:1967年12月
資本金:3,000万円
業 種:金網製造業ほか
売上高:(16/5)約10億5,000万円<プロフィール>
山本 崇裕(やまもと・たかひろ)
1973年1月に福岡市で生まれる。97年4月、同社に入社。副社長などを経て、今年6月に代表取締役社長に就任した。関連記事
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