2024年11月22日( 金 )

技術力よりも人間力、自分の子どもや孫たちまでも入社させたくなる企業へ(後)

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第一電建(株)

無形資産の継承に注力、地域社会の繁栄にも寄与

 企業文化など、目に見えない無形の資産を継承していけるかによって、永続的な企業に近づくかどうかが決まる。「社長が売上をつくっているという会社にはしたくない」と高山代表は言う。それよりもチームで、組織として営業を行っていく。それに必要な個々人のレベルアップを図るために、さまざまな研修がある。1人ひとりが営業マンであり、技術者である。いわばセールスエンジニアである。高山代表は「自身でもこんな会社で働きたい。さらに自分が働きたい会社をつくりたい」と自社愛の強さを強調する。技術を売っているのではない。技術はあくまでも結果である。当然その先に利益があるのだが、同社で重要視するのは誰がこの仕事をやっているのか。その誰かに同社らしさを表現していく。人間力営業こそが、同社のモットーである。

第一電建フェスタ 高所作業車体験の様子<

第一電建フェスタ 高所作業車体験の様子

 もちろん、日々の仕事や社員の家族を通じて地域社会の発展に尽くすという命題がある。そこで、同社では年に一度、「第一電建フェスタ」を開催。地域住民を招き、家族で楽しめるイベントを催している。企画から開催まで、社員総出の手づくりだからこそ、回を重ねるごとに来場者は増えている。昨年は約1,500名の笑顔が会場に溢れた。今や、地域のイベントとして定着しつつある。
 さらに今年4月より、地元の社会人サッカーチーム「板付FC」のメインスポンサーとなった。市リーグから県リーグに昇格した同チームの支援を始めた。きっかけは、同社社員の1人が同チームの選手だったことだ。前述の「第一電建フェスタ」では、板付FCの選手も参加する予定となっている。また自治会と協力して、社員、そしてサッカー選手も一緒になり、定期的に地域の清掃活動や献血活動を展開していきたいと考えている。これらの取り組みを通じて、将来的に目指すのは「自分の子や孫までも入社させたい」と思われることだ。その理想像に一歩一歩近づいている。

 「就職活動において、昔のように、会社の門をくぐってみないとわからない時代ではない。扉を叩く前に調べることのできる時代である。もちろん、社内の空気感は入ってみないとわからないが、企業は少なくとも経営理念、方針などの情報発信をしている。発信している情報をつかみ切れる人材とともに成長していきたい」高山代表は括った。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:高山 幸治
所在地:福岡市博多区井相田2-8-15
設 立:1971年6月
資本金:2,300万円
TEL:092-588-2260
URL:http://www.d-denken.co.jp

<プロフィール>
takayama_pr高山 幸治
1974年、福岡県春日市生まれ。2009年8月に同社代表に就任。趣味はゴルフとお酒。常識にとらわれない発想で、地域に暮らしの安全を届けている。

 
(前)

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