2024年12月22日( 日 )

幅広いジャンルのデザインを提供、都市に彩を添え続ける(後)

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(株)手島建築設計事務所

これからの建築物に必要なもの

渋谷区神宮前2丁目放映ビル<

渋谷区神宮前2丁目放映ビル

 今年4月14日に発生した平成28年(2016年)熊本地震。熊本はもちろんのこと、地震による影響は福岡、大分、宮崎など広範囲におよんだ。交通インフラの麻痺を考えれば、九州全域に影響が出たといっていいだろう。そして、大きな震災が起こるたびに主なトピックとして取り上げられるのが、建築物の安全性だ。
 「今回の熊本地震は、予兆が短かったようです。これは、直下型の地震に見られる特徴でもあります。直下型の縦揺れへの対応としては、現在、耐震改修促進法でも古い建築物にはせん断補強が義務づけられていますし、弊社でも行っている老朽化調査、耐震診断などで、どの箇所が直下型に対して脆弱なのか、つまり、補強対象となるのかを、厳しくチェックするようにしています。もちろん、自然災害の発生・被害を完全に予期し防ぐことは不可能です。それでも、備えておくことは必要ですし、物件オーナーさまや居住者の方の意識は高まっています。今後さらに補強にともなう設計、建築物の調査・診断業務に対するニーズも高まっていくと思われます」(清武部長)。

 デザインに要求されるのは、決して外観や機能性の充実だけではない。防災からの視点も必要不可欠なのだ。地震に限らず、日本は自然災害が多い。だからこそ、建築士が担う役割は、都市空間のデザインだけにとどまらず、建築物を通じたセーフティデバイス(安全装置)の提供にまで広げていくことではないだろうか。
 「規制が強まれば、やはり自由なアイディアは活かしづらくはなります。建築設計事務所の在り方も、時代の要請に応じて変わっていくでしょう。だからこそ、柔軟な発想で仕事に取り組める新たな人財との出会いに期待しています。弊社はもちろん、業界全体が若い力で活気づいてほしいですね」(手島副社長)。

 建築士の仕事のやり方が変わり続けるように、建築士にできることも変わり続けている。同時にデザインできるものは、確実に増えている。建築士という仕事は、社会貢献度の高い仕事なのだ。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代表取締役会長:手島 博士
所在地:東京都港区芝1-13-16
福岡本社:福岡市中央区清川3-21-9
設 立:1976年9月
資本金:1,000万円
TEL:03-3457-6761(東京本社)092-522-5311(福岡本社)
URL:http://www.teshima-at.co.jp

<プロフィール>
tesima_pr手島 誠
1971年生まれ。建築設計に22年従事し現在に至る。

<プロフィール>
kiyotake_pr清武 広幸
1959年生まれ。建築設計に36年従事し現在に至る。

 
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