アビスパ敗戦も、ハードワーク光る
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J1アビスパ福岡は、10月22日開催のリーグ戦2ndステージ第15節で、ヴァンフォーレ甲府と対戦した。結果は、2-1で敗れた。
10月1日以来のゲームで、アビスパホームのレベルファイブスタジアムでは、9月25日13節のヴィッセル神戸戦以来の約1カ月ぶりのゲームだった。小雨降る天候不順のなか、1万536人の観衆がスタジアムに来場した。
ゲームは、キックオフからしばらくは双方ともブロックのディフェンスを敷いたことで、牽制しながらのゲームマネジメントに終始していた。両チームともゴール前での攻防がほとんどないなか、20分過ぎからアビスパが、仕掛け始めた。MF城後寿選手、FWの金森健志選手らが積極的にシュートを放つも、ヴァンフォーレのGK河田晃兵選手の再三の好セーブで得点を阻まれた。それでも、アタックし続けたアビスパは、28分にMFダニルソン選手のコーナーキックが、ヴァンフォーレ・ディフェンスのミスによってオウンゴールとなり、思わぬかたちで先制点を取った。前半のラストプレイで、MF邦本宜裕選手のフリーキックに、FWウェリントン選手が、ヘディングで合わせてゴールするも、オフサイドの判定でノーゴールとなり前半が終了した。
後半に入ると、両チームとも積極的な攻撃態勢に転じ、ゴール付近まで再三攻め込むも、双方のディフェンス陣に阻まれるケースが増えた。アビスパは、ディフェンスからのカウンターでチャンスを作るも得点には至らなかった。79分に、アビスパはパスミスからヴァンフォーレに反撃されて、同点ゴール。さらに90分にアビスパゴール前での攻防に競り負け、2-1と逆転を許し、そのままタイムアップ。アビスパは、12節(9月17日)の湘南ベルマーレ戦以来の勝利を得ることはできなかった。現在もJ1残留争いの渦中にあるヴァンフォーレの闘志が、アビスパより勝っていたのではないか。来季のJ2降格が決定してから初めてのゲームだったが、アビスパの選手は90分間ハードワークを一貫した。当ゲームを含め残り3試合、モチベーションの維持が厳しいなか、出場選手全員が攻守ともにアグレッシブなパフォーマンスを披露した。とくにダニルソン選手とFWウェリントン選手の球際への激しさによる、ボール奪取するパフォーマンスは、アビスパの士気を高めた。パスミスとセカンドボールへの対応のミスからヴァンフォーレに逆転されたものの、久々に一丸となって勝利を目指したハードワークが見られたのではないだろうか。ハードワークこそがアビスパの1番の持ち味。そのハードワークの姿勢が、前面に出せたことは、今後のアビスパにとって明るい兆しである。
勝利という結果はともなわなかったが、誰一人として諦めることなくハードワークを続けたアビスパ。一方で、今季のフィールドレベルでの課題は、検証され明らかになりつつあるだろう。アビスパの来季の戦いは、すでに始まっていると言えよう。このハードワークをベースに、残り2試合を精一杯戦っていただきたい。降格決定後にもかかわらず、1万人以上の観客が来場したことは、アビスパにとって意義深い。
【河原 清明】
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