2024年12月23日( 月 )

福岡市・Perfume地下鉄、公平性を欠く審査が問題~読者ご意見

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Perfumeでラッピングされた地下鉄

 11月24日掲載の記事「実は福岡市の広報活動だった!Perfume地下鉄の謎」は、掲載後、大きな反響を呼んでいる。市民の血税が投じられた行政の広報活動として、あらためて注目を集めた形だ。そのようななか、福岡市のプレゼン審査における評点の集計の問題点を指摘する以下のご意見メールが寄せられた。

 

 審査員に問題があるかのような記事ですが、集計方法に問題があるだけです。個人の主義主張って様々なので、たまたまPerfumeファンが審査員にいたとして、その人の点数がそのまま反映される集計方法だったということ。
 スポーツの審査ではこの様なことが起こらないように、最高点と最低点を除いた点数を集計しています。こうすると、Perfumeトレイン案は採用されなかったはずです。
 記事としては切り込み方が論理的でないですね。審査の仕組みを勉強してください。

 福岡市地下鉄が実施した女性音楽ユニット「Perfume(パフューム)」を起用した企画乗車券の広報キャンペーンは、プロポーザル方式で広告代理店7社のうち、(株)大広九州の案が採用されたもの。情報公開された審査内容から、1名の審査員の評点だけがPerfume案と他の案で大きく差が開いたことがPerfume地下鉄誕生の要因となっていたことがわかった。

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※Perfume案はA社

 実際に読者ご意見の指摘にあるように、各社が得た評点から最高点と最低点を除外すると、合計点から高い順に、B社337点、H社325点、A社324点、I社279点、F社275点、E社266点、G社249点となる。(1)の審査員を除いた時と同じくPerfume案は3位となる。

 福岡市が、Perfume地下鉄で行ったプロポーザル方式の審査は、“特別な意図”を持つ審査員が、たった1人でもいれば、たやすく審査結果を操作することができる可能性を示している。福岡市は審査の中立性を理由に、評点における審査員の氏名を非公開とした。逆に、見られていないブラックボックスだからこそ公平性を欠き、“好き勝手”にやっていると言えるのではないか。いかがわしい行政キャンペーンに巻き込まれては、Perfumeもそのファンもたまったものではない。

 貴重なご意見ありがとうございました。

【木村 尚基/山下 康太】

 

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