2024年11月24日( 日 )

福岡地区生コン アウトサイダー二大勢力の進出の裏で

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fukuoka6min 福岡県内の生コン業界関係者から、「冨士機さんが生コン製造を行う箱崎ふ頭工場の近隣に、サカヒラさんがプラントを建設するために土地を取得したようだ」という情報が入ってきた。

 (株)冨士機(本社:福岡市博多区、藤田以和彦代表)は、建設汚泥処理を通して環境エンジニアリング事業を構築。東京・大阪を中心に市場を拡大中。生コン業においてはグループ会社とともに、生コンプラント設計から製作まで手がけ、自社で工場を運営し実績を上げ続けている。同社の箱崎ふ頭工場は、24時間体制での配送、高い品質の生コンを供給するなど、ゼネコン各社からの、高い評価も。

 (株)サカヒラ(本社:福岡県飯塚市、坂平隆司代表)が、長年、福岡地区のアウトサイダーとして同地区内の生コン市場に大きな影響力を有していることは周知の事実。卓越した営業力とアフターフォローで、こちらもゼネコン各社から高い評価を得ている。2社とも強靭な財務体質を有しており、経営面での体力は充実している。

 近い将来、もし上記の話通りに進むと、2社が福岡都心部およびその周辺エリアでの営業展開を本格化し、福岡地区生コンクリート協同組合の各社工場の出荷量が、大きく減少すると予想される。同組合は、2社に対してこれまで幾度も組合加入の交渉を実施してきたが、不調に終わっていた。「2社が福岡地区でしのぎを削ると、福岡地区の組合工場は大きなダメージを受ける。協同組合が結束しても、この2社には太刀打ちできないだろう。業界全体の出荷量が減少傾向にあるので、いよいよ淘汰が始まるのではないか」と前出の業界関係者はコメントしている。同地区協組は、正念場を迎えることとなる。

【河原 清明】

 

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