素晴らしいゴルファーになろう
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トランプ大統領と安倍首相がゴルフで親交を深めたというニュースが話題になっていました。確かにゴルフをするとその人の性格がよくわかります。ゴルフはナイスショットとミスショットが隣り合わせですから、ゴルフプレー中の心情はめまぐるしく変わります。喜んだり悔しがったり焦ったり安堵したり・・・。そんな心の移り変わりをどうやってコントロールするかがこのゲームをプレーする時に求められる大きなテーマです。
普段は温厚なジェントルマンなのにミスショットをキャディさんのせいにして八つ当たりしたり、クラブを地面に叩きつけたりする人もいます。反対にグリーン上の自分のピッチマークだけでなく、目についた他のピッチマークを直す人やフェアウェーに落ちているゴミをさりげなく拾う人もいます。ゴルフのレベルに関係なくゴルファーの人柄はプレー中につい出てしまうものです。
一緒に回るなら上手くて嫌な人よりも下手でも気持ちのいい人がいいですし、そういう人とはオフザコースでも付き合いが深まります。僕はよく教え子のジュニアゴルファーたちと一緒にラウンドに行きます。彼らに技術はもちろん、ルールやマナーを教えることも大切な役目です。子どもたちとコースに行く時はいつもセルフプレー。キャディさんがいないので自分のクラブは自分で管理しないといけません。グリーンの周りにはアプローチで使ったクラブが置いてあります。僕は先にホールアウトしたときは必ず自分のクラブだけでなく他の人のクラブも拾うようにしています。経験の浅い子もいるのでクラブを置き忘れてしまうのを防ぐためです。それをいつしか子どもたちも真似するようになりました。先にホールアウトした子がみんなのクラブを集めるのです。僕はそうしなさいと言ったことは一度もありません。しかし僕の姿を見てそうするのが普通なのだと思ってくれたのでしょう。ジュニアゴルファーとラウンドに行った大人の方から「あの子はホールアウトするとみんなのクラブを集めてくれるんだよ。素晴らしいね」と言われることがあります。そんな話を聞くととても嬉しくなりますね。
うちのゴルフ塾には6歳から77歳までの生徒さんがいます。その生徒さんたちのゴールは1つしかありません。素晴らしいゴルファーになることです。いいショットを打ち、いいスコアでプレーする人だけがそんなゴルファーになれるのではありません。しっかりとしたマナーを身に着け、ルールを遵守し一緒にラウンドする同伴者を気遣うことができる人。そんなプレーヤーこそが素晴らしいゴルファーと呼ばれる人たちです。ゴルファーとしての最高の評価とはラウンドした方からまた一緒にプレーしたいなと思ってもらえることなのだと僕は思います。
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信川 竜太 (のぶかわ りゅうた)
1971年3月27日生まれ。(株)スリーバーズ代表取締役。スポーツキャスター、DJ、MC、リポーターとしてスポーツを中心にテレビ、ラジオなどで活躍中。その一方で、ゴルフコーチとしても活動している。信川氏がゴルフの道を志したのは福大大濠高校1学年時。卒業後、フロリダ州ブロワードジュニアカレッジに入学(のち、フロリダ・リン ユニバーシティーに編入)。在学中、トーナメントでタイガー・ウッズの上位に入る結果を残した。2006年1月に(社)日本プロゴルフ協会 PGAゴルフティーチングプロの資格を取得。10年10月、福岡市東区多の津にスポーツ塾を開講した。関連キーワード
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