2024年11月21日( 木 )

不動産業者が本気で取り組む食品スーパー、ジョイフルサン

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 昨年、長崎市に展開するスーパーマーケット「ジョイフルサン」の事業承継を発表したことで話題になったあなぶきグループ。あなぶきグループは不動産関連事業を中心に介護事業等など幅広い事業を手がける。話題となった一因は、あなぶきグループにとって小売業がまったくの未踏の領域だったことにある。
 昨年2月に、あなぶき興産九州(株)(現・穴吹興産(株)九州支社)がジョイフルサンとのスポンサー契約を締結。同5月に、同社の出資により(株)ジョイフルサンアルファを設立、9月に事業承継となった。新組織の代表取締役に選任されたのは、元・あなぶき興産九州(株)取締役兼北部九州開発事業部長である近藤 陽介氏。当然、小売業は未経験ながら、品揃えやサービスの向上に取り組み、ジョイフルサンの立て直しを図る。

 現在、ジョイフルサンの店舗数は加工センターなども含めて11店。清水店、道の尾店の2件は採算性の問題から閉鎖。売上の主力店舗であった住吉店は、建物の耐震面や老朽化の問題から、一時閉店となっている。
 今、この住吉店で、大規模な再出店計画が進んでいる。
 再出店計画の大まかな構想としては、スーパーマーケットと約100世帯を超えるマンションを複合開発するというもの。1階をスーパー、その上の階をマンションにすることで、スーパーへの来店客数の確保と、マンションの付加価値を高める狙い。
 スーパーとマンションの複合開発はグループ初の取り組みであり、小売業界としてもまだ目新しいもの。デベロッパーとしての実績と能力を発揮し、新規事業に組み込む。

 オープンは2020年3月を目指す。未経験の異業種参入から、新しい小売業のスタイルを形成できるか。引き続き、各業界からの注目が集まる。

【中尾 眞幸】


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