九大箱崎キャンパス跡地に政府関係機関を集積~福岡経済同友会が意見書提出
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福岡経済同友会は、現在順次移転が進んでいる九州大学箱崎キャンパス(福岡市)の跡地について、政府関係機関を移転・集積する提案などを盛り込んだ意見書を作成。代表幹事の貫正義氏(九州電力(株)代表取締役会長)が4月24日、福岡市の高島宗一郎市長に手渡した。
今回、提出された意見書では、高度都市機能の受け皿としての箱崎キャンパス跡地のポテンシャルを評価したうえで、現在は博多駅東地区の福岡合同庁舎に立地している九州地方整備局や九州経済産業局などの国の出先機関を同地に移転するよう提案。また、市内外に立地した他の出先機関についても移転・集積を行うことで効率化が図れるとしたうえで、福岡県庁とも直線道路で結ばれることで、国・地方自治体の連携が円滑に進む効果も見込めるとした。さらに、九州の広域防災拠点の一翼を担う施設や非常物資の集配拠点としての機能の併設についても触れ、BCP(事業継続計画)への対応力の強化も提案に盛り込んだ。
そのほか箱崎キャンパス跡地の基盤整備について、近接地へのJR新駅の新設や、直行バスの運行による福岡空港へのアクセスの改善なども提案されている。なお、箱崎キャンパス跡地に移転・集約された場合の合同庁舎跡地については、都心部における貴重なまとまった土地である点を挙げ、ホテルや商業地など都心にふさわしい高度利用を推進すべきとの意見が示されている。仮に、今回の福岡経済同友会による提案が実現することになれば、新たに発生する合同庁舎跡地の再開発だけでも、少なく見積もっても1,000~1,500億円規模の一大プロジェクトになろう。
現在、箱崎キャンパス跡地の再開発をめぐっては、さまざまなプロジェクトが複合的に絡み合いながら進行している。今後、この地にどのような魅力や機能を備えた新たな都市が創出されるのか、動向を注視していきたい。
【坂田 憲治】
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