元「鉄人」衣笠氏が斬る！～オールスター明け、CSに絡むチームは？（前）

　交流戦で今年もセ・リーグは負け越してしまっただけに、このオールスター戦はなんとしてもセ・リーグのチームは意地でも頑張るだろうと思って見ていたのだが、第１戦、第２戦ともに「パ・リーグが強い」という感じを多くのファンが見たことだろう。
　千賀、菊池、谷元、山岡、牧田、松井という投手にセ・リーグの打者は押されて見えた。そして第２戦の則本、金子、美馬、二木、黒木、谷元投手にも押されている印象が残り、投手も第１戦の西武の秋山選手の左翼への本塁打で警戒しすぎたようで、終盤の西川、中田の本塁打でダメを押されて、第２戦に繋がりデスパイネ選手、鈴木大地選手の本塁打が効果的に出て、セ・リーグの話題は小林選手の初打席初球本塁打だけということになってしまった。狙って本塁打を打てる選手を探すとやはりパ・リーグに多く、セ・リーグには少ないと見えるだけに仕方がないかな？そんな感じのオールスター戦でした。
投打ともに今の時点では「パ・リーグが強い」という他ないでしょう。

　そんなパ・リーグのペナントを見てみるとこのように感じます。
　開幕前、パ・リーグの今季の予想を聞かれた時に、２位にロッテを入れました。なぜか？そろそろ伊東監督がチームの力を引き出すだろうという希望を持ったからです。戦力的には確かに苦しいということは知っています。
　しかしチームを預かって５年目、監督としての力を見せて欲しい時期になりました。
　打線の主力は年齢的に峠を越えてしまっているのはわかっていますが、若い捕手が育ってもいい時期になってきているはずです。二遊間も固定できてもいい時期でもあります。長打こそないが、足を使った攻撃ができるチームになってきてもいいはずでしょう。それだけのキャリアを積んできたと思います。
　投手は捕手の目から見ると、使えるという感じに見えてきたのではないでしょうか。
派手さはないが涌井投手、入団以来もう少し、もう少しと期待の石川投手、入団以来見てきているがマウンドで素晴らしい感覚を発揮することがある唐川投手。NYの田中投手と同期の大嶺投手が、花を咲かせてもいい頃でしょう。大谷投手の抑えは決まった時には素晴らしい。内投手もそうですね。
　話題の佐々木投手をどうおだてて使うか？二木もいいぞ！！松永が入団する時にはどんな騒ぎだったかな？何球団からも指名を受けた投手です。もっと頑張れよ！
　そして何より伊東監督。西武時代に広岡、森という素晴らしい日本野球の継承者から直接指導を受け、鍛えられて、何度も栄冠をつかんできた監督です。ここらで力を見せて欲しいというのが、私が推薦した理由です。結果はどうも思うようについてきませんが、少し寂しい気がします。

（つづく）