空き家820万戸の半数を市場流通へ!「空き家バンク」9月始動
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全国の空き家情報をネットで一元化
19日、不動産情報サイト「HOME’S」を運営する(株)LIFULL(ライフル、旧(株)ネクスト)の井上高志代表取締役社長、前武雄市長の樋渡啓祐氏、鈴木康友浜松市長は、国交省で会見を開き、同省モデル事業である全国の空き家・空き地の情報を一元化する情報サイト「LIFULL HOME’S 空き家バンク」を9月に始動すると発表した。
樋渡氏は、今年6月に設立した(社)全国空き家バンク推進機構の理事長として、国、自治体、民間企業の調整役などを行う。7月19日現在、同機構の活動には、浜松市をはじめ、77自治体(53市、14町、10村)が賛同。今後も、全国版「空き家バンク」への自治体の参加登録を呼びかけ、空き家820万戸の半数を市場に流通させることを目指していく。
総務省の統計によると、近年、空き家数は増え続けており、2013年の時点で820万戸、総住宅数6,063戸の13.5%という割合であり、今後も増加が予測されている。10軒に1軒以上が空き家という異常事態。このようななか、空き家対策の一環として行われる空き家に関する情報サービスは自治体単位で行われているが、公開される情報や形式が異なっているなどで、移住や商業利用などで空き家を探す際の情報収集には不便。空き家問題の改善が遅々として進まない原因のひとつになっていた。こうしたことから、国交省は、「全国版空き地・空き家バンクの構築運営に関するモデル事業」を施策とし、その実施事業者にLIFULLを採択したという。自治体との調整については、総務省官僚、武雄市長のキャリアを持つ、自治体のことを良く知る“民間人”樋渡氏の経験とネットワークが期待されている。NetIB-NEWSの取材に対し、樋渡氏は、「空き家問題という国難に挑めるのは男子の本懐」と熱意を語った。
【藤田 勇一/山下 康太】
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