森トラストが長崎市の歴史的建造物「マリア園」を取得
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富裕層向けホテルの開業へ
歴史的建造物を活用した富裕層向けの高級宿泊施設の計画を次々に展開している不動産開発の森トラスト(株)(本社:東京都港区、伊達美和子代表取締役社長)は7月31日、長崎市南山手町にある歴史的建造物(通称「マリア園」)の土地・建物の取得にかかる売買契約を締結したことを発表した。同社初の事業展開として、長崎市を訪れる観光客のうち、富裕層をターゲットとしたインターナショナルラグジュアリーホテルの開業を目指すとしている。
「マリア園」は、1898年、来日していたフランス人修道士セネンツの設計によって建設された赤煉瓦造りの洋風建築物。世界文化遺産に指定された「旧グラバー邸」、国宝「大浦天主堂」からも近く、異国情緒あふれる長崎の南山手まちなみに欠かせない存在である。建築当初は、イエズス会修道院の日本本部として使用され、その後は、児童養護施設となり、戦後の戦災孤児の救済にもあたった。
森トラストグループは、このほか、奈良「吉城園周辺地区保存管理・活用事業」、箱根・強羅「強羅環翠楼(ごうらかんすいろう)」、熱海・来宮(きのみや)「山種寮」などで、高級宿泊施設としての開業に着手しており、今後も、「歴史的資源や文化財などの保存・活用を通じた、インターナショナルラグジュアリーホテルの整備を実現し、広く世界にその魅力を発信することを目指す」としている。
【山下 康太】
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