2024年12月24日( 火 )

アビスパ福岡、やはり露呈した「ウェリントンの穴」 福岡0-0水戸

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 アビスパ福岡は27日、ホームのレベルファイブスタジアムに水戸ホーリーホックを迎えてJ2第30節を戦った。結果は0-0、スコアレスドローの引き分け。首位湘南は前日の試合で群馬を下したため勝ち点差は7とさらに開いてしまった。3位名古屋が横浜FCに苦杯を喫し、追い上げられなかったことだけが救いといえるだろう。

 今期のJ2に注目しているサッカーファンなら、福岡が陥っている苦境の原因はなんなく指摘できる。そう、FWウェリントンの不在だ。8月16日の長崎戦で受けたイエローカードの累積でウェリントンは2試合欠場となったが、その2試合は名古屋に1-3で敗れ、そして水戸に0-0で引き分けて2試合未勝利。夏の補強に成功して上り調子の名古屋はともかく、堅守が持ち味とはいえ下位に沈む水戸から得点を挙げられないのではいかにも厳しい。

 「このままでは昇格しても戦えない」という焦りの声がサポーターから上がるのもむべなるかな、である。この2試合は実際にウェリントンがいなかったわけだが、J1では守備戦術に長けたチームがピッチ上のウェリントンを「消す」ことも十二分に考えられる。とはいえ、まずはJ1に昇格してからの話だ。

 自動昇格の2位以内は当然、狙うのは優勝だ――。
 そんな太平楽を言っていられる余裕は、もうどこにもない。幸い9月は「比較的」下位チームとの対戦が多く組まれている。優勝を争う湘南との直接対決は11月までないが、それまでの試合で確実に勝ち点3を積み重ねること。また、勝ち点差で並び得失点差が重要になる局面も十分に考えられるため、とにかく無失点に抑えたうえで勝たねばならない。

 ベテランぞろいの先発陣には疲労が蓄積しているはず。夏の移籍で加入したFW仲川輝人、DFウォン・ドゥジェ、そして新外国人選手であるDFエウレーの起用法がカギになってくるはず。井原正巳監督の柔軟な采配に期待したい。

【深水 央】

 

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