2024年12月23日( 月 )

本社はレンタルオフィス~振袖トラブル「はれのひ」実態が明らかに

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 1月9日に全店舗で事業を停止した貸衣装業「はれのひ(株)」(所在地:神奈川県横浜市、篠崎洋一郎代表)。現在も本社、各店舗へ連絡がつかない状況が続いている。同社ホームページで篠崎代表は2020年までに100店舗まで拡大することや、上場や海外進出にも言及していたが、取材を進めるなかで明らかとなったのは、理想と大きく食い違う同社の実態だった。

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 同社の登記上の本店は福岡市博多区博多駅前2丁目。その住所にあるのは1棟のオフィスビルだが、同社の表札は見当たらない。ビルの管理会社に尋ねたところ、「はれのひ」が本店を置くのは、格安で借りられるレンタルオフィスだったことが判明した。

 レンタルオフィス運営会社の代表によると、「はれのひ」との契約は電話と住所のみ。契約は5年ほど前からで月額約2万円だったが、滞納が続き、年末に契約を解除されている。篠崎氏とは福岡の異業種交流会で出会い、経営コンサルと中国人向け挙式プロデュースを手がけているとの説明を受けたという。「中国との行き来が増え、事務所を空けることが増えたので、経費削減のため依頼を受けた」と当時を振り返った。

 滞納は8カ月分で、昨夏ぐらいから支払いが滞っていたという。年末には支払うという覚書も交わしていたが、支払いはなく年末に契約を解除した。もともと支払いが遅れがちだったが、「海外での活動も多いことから応援しようと思っていただけに、裏切られた気持ち」(レンタルオフィス代表)最後に篠崎氏と話をしたのは、昨年10月頃だった。

 「はれのひ」は2011年3月に「シーン・コンサルティング(株)」として設立されたのが始まり。設立時の所在地は福岡市博多区博多駅南5丁目。その後、13年5月に福岡市博多区博多駅前2丁目のレンタルオフィスに本店移転。15年12月に現商号へ変更している。同社サイト上で本社所在地となっていた神奈川県横浜市の住所は、登記上では「支店」で登録されている。また一部求人サイトで公表された資本金額は1,000万円となっていたが、実際は150万円だった。

【東城 洋平】

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