2024年12月24日( 火 )

アビスパ福岡、J2優勝・J1昇格を目指す(後)

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 サッカーJリーグJ2・アビスパ福岡は10日、福岡市内で2018年新体制発表記者会見を行った。会見会場には川森敬史・アビスパ福岡代表取締役社長、鈴木健仁強化部長、井原正巳監督と今期の新加入選手(トゥーリオ・デ・メロ選手、輪湖直樹選手はチーム合流前のため欠席)が登場した。

FW 森本 貴幸 選手

 新加入選手で記者からの質問を多く受けたのは、FW森本貴幸選手とMF枝村匠馬選手。それぞれ豊富な経験を持ち、さまざまなクラブで活躍した実績がある。

 森本選手は、「(日本国内では)関東以外でプレーするのは初めて。カターニア(イタリア)に移籍したときのような新鮮さがある」と福岡でのプレーへの期待を述べた。福岡のイメージは「屋台と、食べるものがおいしいところ」。すでに友人から、福岡のおいしい食べ物についての情報を得ているという。得意なプレースタイルは「自分の持ち味は裏に抜けてスルーパスをもらって決めること。ゴール前でのポジショニングにもこだわっているので、いいパスをもらえればしっかり決められると思う」とした。今季J2での戦いについては、「アビスパは優勝争いをするチームなので、対戦するチームは引いてきたり、ラインを低くするなど守備的に対応してくることが増えると思う。それをこじ開けるのは難しいが、チームメイトと意思疎通して、どう崩していくか考えていきたい」とした。なお、アビスパサポーターについては、「熱いイメージがあるし……ちょっと口が悪いとも聞いています(笑)。期待に応えるように、結果を出していきたい」と語った。ぜひ、サポーターが温かい声援を送れるような、得点に絡むプレーを見たいものだ。

抽選で参加したファンも写真撮影。この後、サイン会も行われた

 枝村選手は、「福岡からのオファーを受けて、すぐ決断した」と福岡でのプレーへの熱意を見せた。自らの持ち味については、「特徴は周りに合わせたプレー。自分も生きる、周りも生きるコンビネーションをつくりたい」とした。「J1での豊富な経験をチームにどう生かすか」という質問には「J1とJ2は別物」と釘を刺しつつ、「J2は厳しいし、チーム数も多い。勝ち抜くのは大変」とシビアな認識を示した。アビスパについては、「近年対戦はなかったが、優秀な選手、経験のある選手が多い。未来のあるチームだと感じている」と印象を語った。

 会見に出席しなかったトゥーリオ選手、輪湖直樹選手はそれぞれビデオメッセージを寄せた。

 トゥーリオ選手のコメントは以下の通り。
 「今日は会見に出席できず申し訳ない。でも、アビスパでプレーできることを嬉しく思う。チームが目標達成できるように、点を取り、チームのために戦い、J1復帰できることを楽しみにしている。この機会を与えてくれたことに深く感謝している。2018年が素晴らしい年になることを祈っている」
 コメントはポルトガル語ではなく、流ちょうでわかりやすい英語。フランス、スペイン、イタリアとブラジル国外でのプレー経験も豊富なため、アビスパ選手とのピッチ上でのコミュニケーションもあまり支障がないのではないだろうか。

 輪湖直樹選手のコメントは以下の通り。
 「今シーズンの目標は、シーズン終わりに井原監督を胴上げすること。プレーの特徴は……自分ではあまりよくわからないので、スタジアムに足を運んで判断してほしい。1年間よろしくおねがいします」
 本人は「よくわからない」という輪湖選手のプレースタイルだが、柏レイソルでコーチと選手として接した経験を持つ井原監督によれば、「スキルがある。左サイドを中心に3バックでも4バックでも貢献できる。左利きの選手が少ないということもあり、大きな戦力になる」とのこと。柏レイソルに移籍したDF亀川諒史選手の穴を埋めるピースとして期待できる。

 チームは11日から始動。時折の雪と寒風吹きすさぶなかでの門出となるが、井原監督の「メンバーは揃った。引き続き応援していただけるサポーター、支援していただけるスポンサーのためにもチーム1つになってJ1昇格、できればJ2優勝を果たしたい」というコメントのとおり、季節が一周した今年の12月には、歓喜のシーズン終了が待っているはずだ。
 今シーズンも、選手・スタッフ皆さんの奮起と、サポーター・ファン一同の熱い声援に期待したい。

(了)
【深水 央】

 
(前)

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