2024年11月28日( 木 )

教育でモンゴルと日本のかけはしに(後)

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 日本最大級の留学生数を誇る西日本国際教育学院と国際貢献専門大学校を運営する「(学)宮田学園」に今年1月から短期研修で来日しているモンゴル人女性がいる。シューライ・メンデバヤルさん、37歳。モンゴル国立大学の国際交流課長として、宮田学園と教育分野に関する提携を具現化するために、福岡にやってきた。「教育分野で、モンゴルと日本のかけはしになりたい!」と話す彼女に、今後の展望を伺った。

 ――宮田学園での日本語教育の環境について、感じることはありますか?

1月19日の子ども食堂でモンゴルの文化や風習を紹介

 メンデバヤル 毎朝、私もクラスに入って勉強していますが、先生たちの教え方がすばらしいですね。生徒との距離がとても近いという印象があります。学生1人ひとりとコミュニケーションをとっているところがとてもすごいと感じました。それに、学生さんたちが前のめりで、とても勉強に対して一生懸命さが感じられます。そこもすごいなと感じました。

 モンゴル国立大学にも日本語を学んでいるクラスがあります。日本人の先生も2名います。モンゴルでは、日本語は書く方に力を入れていますが、ここでは話すことに重きを置いていることがわかりました。モンゴル語と日本語は文法の並びが似ていることもあり、勉強しやすいので、モンゴルではこれから日本語を学ぶニーズは増えてくるでしょう。宮田学園の授業は、見習うべき点がたくさんあると思います。

 ――プライベートで、この1カ月間で体験したいことは?

 メンデバヤル 来日そうそう、温泉に連れて行っていただきました。とても気持ちよくて素晴らしかったです。かき小屋にも連れて行っていただきました。私は2011年から2年間に大阪大学で、修士課程の学生として学んでいたので、日本の文化はいろいろ経験しましたが、かき小屋のような、九州ならではの独特の文化がとても興味深かったです。この1カ月間では、もっと街歩きをしたいです。

 ――今後の目標は?

日本文化体験として、鏡開きに参加

 メンデバヤル 日本とモンゴルは、今後ますます関係が深くなると思います。東日本大震災の際には、国としては初めて募金を行いましたし、現在では、すもうを始め、日本のテレビ番組も国内で見ることができます。モンゴル政府としては、隣国の中国、ロシアについで、日本が3番目に関係が深い国になるように、がんばっているところです。

 日本のイメージは高品質ですし、工業製品や車、食べ物、化粧品に至るまで、何でも日本製品が入ってきています。私も日本の米を好んで食べています。今後、私は日本とモンゴルのかけはしとして、日本人と交流し、日本の文化や日本のスタイルを理解し、長期的なおつきあいをしていきたいと考えています。そのためにも、この1カ月間を大事に、しっかりと勉強していきたいと思います。

(了)
【杉本 尚丈】

 
(前)

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