2024年12月22日( 日 )

元「鉄人」衣笠氏が斬る!~「今季の計算」

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 キャンプ地での練習も終盤を迎えて、2月1日に練習に入る時に計算した計画通りに進んだだろうか?監督、コーチは計算通りに練習ができただろうか?各チームの今期柱になって働いてもらわなければならない選手をこの時点で考えてみたい。(怪我・故障)を含めて。

 これから地方を回りながらオープン戦で今年のキャンプのなかで課題としたことを試しながら、最初の段階では若手をテストして、3月10日辺りからはチームの主力の出来具合を見ながら、最後の仕上げに入り、3月30日の開幕を迎えたいところだ。

 メジャーリーグと違い、日本ではキャンプで頑張って成果が出た選手が開幕に出場できる確率がかなり高く、各チームのなかでもう決まっているポジションを多く持っているところもあるが、これから決めたいと思っているチームもまだまだあるだけにオープン戦はしっかりと見なければならない。

 新人選手は初めてのキャンプということもあり、目いっぱいの力で練習して、終盤に疲れがどこまで出るか?ベテランは過去の故障箇所がどのように影響しているか、打線のバランス、投手陣のバランスを考えながら見て行く事になるだろう。

 ともあれ新人選手で1カ月のキャンプ地での練習を故障なく終えた新人選手には大いに期待したい。1カ月練習できたことはそれだけの体力があるという事で、すばらしい事だと思う。

 そして練習をやれたという事で新たな体力もついたと考えて良いだろう。23年間、日南、沖縄でキャンプをしてきたが、キャンプでの大きな課題はポジションを確定してからは「故障しない」。ここが第一で、次に技術面を追いかけるという事に目標を置いていた。

 運動選手が一番気を付けなければいけないのが「故障」です。故障をするとキャンプで一生懸命に練習した成果も飛んで行くから、この時期故障には神経質になって取り組んでほしい。

 自分の体は自分が一番よくわかるはずだから体の面倒をしっかりと見てほしい。

 さて、どこから考えて行くかな?やはり昨年CSで失敗して苦い経験をしたカープを見てみよう。

 ここのチームはメンバーも揃っており、「ここ1番」の勝負での経験を積めば間違いなく強いチームになると思うのだが、もう十分に経験は積んだと思うだけに今年は期待したい。

 投手陣を考えると、やはり中心はジョンソン投手、野村投手に頑張ってほしい。幸い昨年故障がちだったジョンソン投手は今年は順調な様子で安心しているのだが、先発の柱として各カードの第1戦にジョンソン投手、野村投手どちらかが頑張り、2戦目、3戦目と若手が頑張るという図式が今年もいいと思う。まだ若手には経験が必要だと思う。

 大瀬良投手、岡田投手、薮田投手、ここに期待の高橋投手が入れば問題ないのだが、どうなるか?多くの若手がいるだけに楽しみです。中継ぎには今村投手、ジャクソン投手の勝ち試合メンバー、同点時には一岡投手、中田投手、九里投手とメンバーには不足してないレベルにある。そしてすっかり貫禄がついてきた抑えの中崎投手、先発、中継ぎ、抑えと文句ないメンバーが揃っている。まだまだ若手で出てきそうな投手が出番を待っているだけに監督、コーチが欲を出して必要以上に使いたがらないことが大切になると思う。選手と管理職の信頼関係は大事にしたい。

 これは野手陣にもいえることで、ここのメンバーは体も強く、力もあり、経験もしてきた。ここから上に行くにはそれぞれの「意欲」が大きいと思う。何としても「日本一」をつかむんだということを頭に毎試合頑張ることが最後に笑える秘訣だと思う。

 捕手の石原、會澤、一塁手にはエルドレッド選手、バチスタ選手、守備を考えるとバチスタ選手は少し怖いが、新井選手も代打と控えとして頑張ってもらう。2塁手には菊地選手、ここは不動です。

 体はそんなに大きくないだけに今年は少し休ませることも考える必要が出てくると思う。3塁手には安倍選手に頑張ってもらう、打線の流れを考えるとこの選手だろう。遊撃の田中選手、この3人には変わりがいないという怖さがあるだけに2軍でしっかりと打つことは別として、守備ができる選手を育てておきたいと思う。打線は組み替えれば点は取れるだけに守備がしっかりとした控えが欲しい。

 丸選手は昨年が最高のシーズンだったと思う、今年は各チームがかなりマークしてくるだけにあまり負担をかけないようにしたいものだ。そして問題の鈴木選手ですが、昨年夏に「故障」を経験して何を学んだか?ここが大切だと思う。故障をしたら野球ができないという一番初歩の事がどこまでわかったか?成績は出せるようになってきただけに試合に出るということがチームにとってどれだけ大切かということを学んでくれたら今年は期待したい。左翼は松山選手ということだが、まだ考える所があり決めたいのだけれど、今の所様子を見るという事にしたい。

 今年も優勝争いに参加することは間違いない。慌てず、焦らず、落ち着いて戦いたいものだ。

2018年2月25日
衣笠 祥雄

 

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