春雪に震えるアビスパ 終了間際ラッキーゴールで引き分けに 東京V1-1福岡
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アビスパ福岡は21日、アウェーの味の素スタジアムで東京ヴェルディとのJ2第5節の一戦に臨んだ。一度は春めいた天候を迎えた関東地方だが、この日は所によって積雪も見られ、真冬に逆戻りしたような寒さ。横浜県相模原市で開催予定だったJ3相模原-沼津戦は、ピッチ上に雪が降り積もったため中止となったほどだ。
寒さと雪、荒れた芝、そして前節甲府戦から中3日のスケジュール。厳しい環境のなか、井原正巳監督がピッチに送りだしたのは、今シーズン初出場・初スタメンを多く含むラインナップ。右WBにはベテランDF駒野友一に替えてMF平尾壮(ガンバ大阪からレンタル移籍)、スリーバックの一角にDF篠原弘次郎を置き、前節負傷退場したDFウォン・ドゥジェに替えてFW城後寿がボランチのポジションで先発。連戦のなか、フレッシュなメンバーでの一戦となった。
試合は序盤こそヴェルディの出足を早めに止める前からの守備が奏功し、中盤からオーバーラップした城後がシュートを放つなど優勢に展開していたものの、徐々に流れは東京Vペースに。後半16分、交代で入った東京VのFWカルロス・マルティネスが、ミドルシュートのこぼれ球に反応してボレー。福岡DF陣は手を挙げてオフサイドを主張するが審判は得点を認め、1点をリードされるかたちになった。
その後、福岡はDFを1枚下げてFWトゥーリオ・デ・メロを投入。前線にターゲットをつくるかたちになるが、なかなかボールが収まらない。「連敗か」と肚を決めようとした試合終了間際、後半42分に入ったDFエウレーがゴール前のトゥーリオに向かってあげたクロスボールが、東京VのGK上福元直人とディフェンスラインの間に飛び、上福元の脇をすり抜けてゴールイン。思ってもいないかたちでの同点弾となった。
なんともしまらない同点劇、というのは簡単だが、ここで獲得した勝ち点1、そして昇格を争う東京Vから奪った勝ち点2が、シーズン終盤にボディブローのように効いてくることは昨シーズンを振り返るまでもなくわかっていること。またも中3日でめぐってくる3月25日のアウェー大宮戦に、まずはコンディションを万全に整えて臨んでほしい。
【深水 央】
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