サンキュー坂田!アビスパ福岡、FW坂田大輔の引退セレモニー実施
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長髪をなびかせてピッチを駆け抜ける、そのスピード、切れ味鋭いシュート、そしてなによりも献身的に走り続けるプレースタイル。4月1日、横浜F・マリノス、アリス(ギリシャ・スーパーリーグ)、FC東京などで活躍し、2012年からアビスパ福岡でプレーした元日本代表FW坂田大輔の引退セレモニーが、栃木SC戦を終えたレベルファイブスタジアムで行われた。
スタジアムDJ信川竜太氏による現役時代と同じ選手紹介に促され、昨シーズンと変わらない精悍な姿でスーツに身を包んだ坂田がレベスタのピッチに姿を現す。試合後も残っていたアビスパサポーターからは大きな歓声と拍手が上がる。
マイクの前に立った坂田は、「引退するにあたり、本当にこのまま辞めてしまっていいのか。自分はもっとプレーできるのではないか」と引退を決意するまでの悩みを吐露。アビスパに対しては、「生え抜きでもない、10年20年もプレーした選手でもないのに、本当に暖かくしてもらった。こうして引退セレモニーを行ってもらい、多くの人に耳を傾けてもらえていることが、アビスパの歴史の一部になれたことの証明だと感じています」と感謝の言葉を述べた。
「小さいころからサッカー選手になることだけを夢見て練習に明け暮れ、その夢をかなえました。夢のような時間を、プロ生活で送らせてもらいました。ただ、今日でその夢物語も終わります。このセレモニーが終わったら、次へのスタートです。自分の経験を次の世代へとつないでいける、そんな仕事をしたい」と今後もサッカーと関わっていきたいという気持ちを明かしている。
最後に、丈夫な体に生んでくれた両親、いつもそばで体調管理してくれた妻、そしていちばんのサポーターだった2人の息子に感謝の言葉をささげ、「サッカー選手・坂田大輔に関わってくれたすべての皆さま、本当にありがとうございました」とスピーチを締めくくった。場内の大型ビジョンには、坂田を知る人々からのビデオメッセージが次々と映し出される。元横浜F・マリノス監督でFC今治オーナーの岡田武史氏は、「どうして連絡くれなかったの。FC今治で待っています」と笑いを誘った。マリノスでともにプレーした元日本代表の中村俊輔、中澤佑二ら現役選手、さらにアビスパ福岡前監督のマリヤン・プシュニク氏らがそれぞれの言葉で坂田の引退を惜しみ、心からの言葉を贈った。
アビスパ所属選手による胴上げを受けた坂田は、場内を一周。ゴール裏のコアサポーターたちは「LEGEND 坂田大輔 17年間お疲れさまでした」と横断幕を掲げ、ユース時代に所属した横浜フリューゲルス、旧所属先の横浜F・マリノスのフラッグも振られるなか、坂田はサポーターたちと握手し、言葉を交わしていた。
アビスパでの通算成績は、J1・J2通算201試合出場、30ゴール。得点に絡む動きはもちろん、前線からのたゆまぬチェイスとピンチの際の帰陣の速さは多くのサポーターの記憶に残っていることだろう。
最後にネット上で「2002年ワールドユースの大熊清監督の発言」として知られているあのフレーズを捧げて、坂田大輔選手への感謝の気持ちとしたい。
サンキュー坂田!サンキューな!
【深水 央】
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