2024年12月24日( 火 )

アビスパ、新戦力躍動で連勝 福岡3-1千葉

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 サッカーJリーグJ2のアビスパ福岡は22日、ホームのレベルファイブスタジアムにジェフユナイテッド千葉を迎えて第10節を戦った。
 ここまで連勝がないアビスパは、前節からスタメンを入れ替えてこの試合に臨んだ。とくに注目はGK圍(かこい)謙太朗。これが移籍後初出場となる。開幕戦での負傷退場で6試合を棒に振ったMFユ・インスは2試合連続のスタメン出場だ。

ペナルティエリアに鋭く切り込みシュートを放つユ・インス

 初夏のような日差しが降り注ぐなか、試合は目まぐるしく動く。4分、左サイドから侵入したFW松田力を千葉DF近藤直也が倒してPK。これをFW森本貴幸が決めて福岡が先制する。すかさず5分に千葉がDFゲリアのクロスをFWラリベイがつなぎ、こぼれたボールをFW船山貴之が技アリのシュート。ボールはゴールバーに当たって福岡ゴールへと吸い込まれた。
 1-1となった試合だが、主導権を握ったのは福岡。パスをつないでピッチをワイドに使う千葉に対し、福岡は相手DFラインから前に送るパスを刈り取ってカウンターを狙う。試合後の会見で井原監督が「DFラインの裏を突く攻撃を徹底した」と語ったように、ボールを奪うとロングボールをDFラインの裏に送ってFW陣が走る、という攻撃を繰り返すアビスパ。とくに前半は右サイドのMFユ・インスの突破が効果的で、福岡は前半だけで7本のシュートを放った。

長身を生かしてクロスボールをキャッチするGK圍

 この攻撃的な姿勢が実ったのが30分。コーナーキックからのボールをDF篠原弘次郎が競り、こぼれ球を千葉DFエベルトが頭でクリアしようとするがこれがオウンゴールに。千葉としては、PK・オウンゴールで2点を失うというなんとも締まらない戦況で後半を迎えた。
 後半開始直後の47分、試合を決定づけるゴールが生まれる。MF鈴木惇のロングパスをペナルティエリア右で受けた森本がそのままドリブルで持ち込み、右足を一閃。ボールは千葉GK佐藤優也の脇を抜けてゴールネットを揺らした。

 このまま3-1でフルタイムを迎えたこの試合で大いに株を上げたのがGK圍謙太朗。190cmの長身を生かしてクロスボールを抑えるシーンを何度も見せたのはもちろん、攻撃面では低い弾道のキックを両サイドに供給して千葉DF陣の裏を再三突き、攻撃の活性化に大いに貢献した。
 「勝っているチームのGKを変えるのは1つの決断」と話した井原監督の起用に見事に応え、満点回答を叩き出した圍謙太朗。試合後には恒例の「博多手一本」の音頭も取った。今後の出場機会増にも期待がかかるところだ。

2ゴールを挙げた森本(15番)を囲み喜びを爆発

博多手一本の音頭をとる圍

【深水 央】

 

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