J2首位アビスパ、「夏の感謝祭」でさらにブースト
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6月10日のアウェー熊本戦で1-0の勝利を挙げたアビスパ福岡は、レノファ山口と勝ち点35で並び、得失点差で首位に立った。天皇杯を入れれば4連勝と、夏に向けてチームの勢いは大いに上がってきたといえるだろう。
その勢いそのままに、アビスパ福岡はスポンサー向けイベント「夏の感謝祭」を開催した。第1部はかつて浦和レッズや、FC東京の監督を務め、現在もJリーグ副理事長の要職にある原博実氏を講師に迎えたビジネスセミナー。第2部は懇親会としてトップチームの選手・スタッフが参加した立食パーティーが行われた。
第1部で登壇した原氏は快活な性格そのままのトークで自らの選手・監督としての体験、そして日本サッカー協会で技術委員長として日本代表監督の人事にもかかわったことなどを語った。今年25周年を迎えたJリーグが次に目指すべきことはさらなる地域貢献だとした原氏は、一方で「Jリーグはアジアのプレミアリーグでなければ」として、アジア圏のサッカー選手たちが目標とするリーグでなければ良けないと語った。
最後にスペイン・リーガエスパニョーラのビジャレアルが取り組む、障がい者施設やホスピスとのコラボレーションを紹介。ビジャレアルの選手たちは3週間に1度はこれらの施設を訪れたり、利用者をクラブに招いて交流したりしているという。
「ビジャレアルでも、指導者たちが『年に1回ならともかく、これは多すぎるのではないか』と議論したそうです。でも実際に取り組みを始めてみると、選手やスタッフたちが学ぶことのほうが多かった」と原氏。同じスペインのFCバルセロナは「クラブ以上の存在」であるべきだ、とクラブ憲章に記しているが、サッカーの本場で世代を超えて愛されているクラブは完全に地域の一員であり、サッカーにとどまらず幅広い分野で地域社会に参画していることがわかる。「Jリーグ100年構想」が向かう次の25年の1つのモデルといえるだろう。第2部の懇親会では、AGA(アビスパ・グローバル・アソシエイツ)専務理事を務める福岡ロジテム(株)の小林専司社長の挨拶についで、ユニフォームスポンサーを務める新日本製薬(株)の後藤孝洋社長が乾杯の音頭を取り、前日熊本で勝利を挙げたアビスパの選手・監督・スタッフらが参加者とともに歓談。FW城後寿ら人気選手の前には握手と写真撮影を求める長い列ができていた。
閉会の挨拶には自身も熱狂的なアビスパサポーターとして知られる(株)ふくやの川原武浩社長が博多祇園山笠・中洲流の法被姿で登壇。集まったスポンサー一同、J2優勝、J1昇格を後押しする決意を新たにしていた。【深水 央】
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