2024年12月23日( 月 )

「ワークアズライフ」の視点をもつ

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 好調な企業業績、少子高齢化時代の到来、働き方改革の推進などにより、求人市場は空前の売り手市場となっています。大手企業は新卒を囲い込み、中小企業は採用難に苦しんでいます。引く手あまたの状況では、給与や勤務時間など条件面にばかり目が行きがちですが、冷静な目で対象の企業と仕事内容を調べる必要があります。

 近年、「ブラック企業」への風あたりが強くなり、サービス残業やパワーハラスメントが横行していた会社に非難が集中しました。2012年にはジャーナリストや弁護士、学者などの有識者による「ブラック企業大賞」などもでき話題を集めています。17年5月には厚生労働省が長時間労働や賃金未払いなどの労働関係法令に違反した企業の公表を始めました。いわゆる「ブラック企業リスト」で、最初に334社が厚労省のホームページに掲載されました。「ブラック企業」のレッテルを貼られた会社は、求職者から敬遠され改革を余儀なくされています。

 求職者がブラック企業を避けるのは当然ですが、気になるのは長時間労働のすべてが悪いという風潮が生み出されていることです。「ワークライフバランス」という言葉は、「ワーク」と「ライフ」が対立しているかのような印象を与え、働くことにネガティブな印象をもつ人もいます。こうした風潮に異を唱え「ワークライフバランス」ではなく「ワークアズライフ」を提唱しているのが、新進気鋭の学者である落合陽一氏です。同氏の主張は、寝ている時間以外はすべて仕事であり、趣味でもある、というもの。楽しくワクワクすることが仕事であれば、長時間労働も苦にならないという考え方です。落合氏は会社経営もしており、自らが実践している働き方だと言います。

 この考え方には賛否両論ありますが、人生を豊かにするために「仕事を楽しむ」視点をもつことは必要です。条件面も重要ですが、自分が楽しめる仕事かどうか、自分自身をよく知ることも大切ではないでしょうか。


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