2024年12月23日( 月 )

入ってはいけない会社(12)~続・ITリテラシーが著しく低い会社

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 AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの進展により、企業を取り巻く環境が大きく変わっていることを以前、お伝えしました。同時にITリテラシーが低い経営者、もしくは会社が自社の力を掴めず、すでに時代に取り残されそうになっていることも説明しました。今回は、そうした会社を見分けることの重要性について、お話ししたいと思います。

 時代の変化に敏感な会社は、事務職の採用を抑制する傾向が顕著になってきています。空前の人手不足といわれる状況で、職種全体の有効求人倍率は2.4倍余りと高止まりしています。一方で事務職の有効求人倍率は0.2~3倍と低い水準が続いています。昔は事務職といえば比較的、求職がしやすい職種と思われていましたが、現在ではまったく様相が異なっています。

 大手企業を中心にITリテラシーが高い会社は、事務作業、いわゆる定型業務の領域で自動化を進めています。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)や、さまざまなクラウドサービスが充実してきたことで、生産性を高める動きが加速しています。現在は、まだ過渡期といえる状況であり、定型業務の自動化が必ずしもうまく進んでいるわけではありません。ただし、将来的には定型業務の大半は自動化されていく可能性が高いため、今の段階から事務職の採用を抑制し、派遣などに代替する動きが活発になっています。

 裏を返すと、従前と同じ感覚で事務職を募集している会社は、時代の変化への対応が遅れているといえます。事務職の数少ない採用枠を争い就職できても、そうした会社は今後、急速に事務職の削減に取り組む可能性があります。就職しても、すぐにリストラが始まるような会社は、就職先として望ましくないでしょう。就職しようとしている会社が、どれくらいのITリテラシーをもち、変化への対応がどの程度の段階にあるか、よく見極めておく必要があるのです。

(つづく)


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