2024年12月23日( 月 )

イメージと実態のギャップを正しく理解する

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 就職活動をする場合、とくに若手のビジネスパーソンはイメージに囚われ、実態が見えていないケースが見受けられます。知識や経験の乏しさから、やむを得ない面もありますが、できれば就職を希望する会社の実態を正しく把握しておくことが望ましいでしょう。
 近年の学生は、就職先を選ぶに際して大企業志向が強いと言われます。大企業と中小企業の良し悪しをここで論じることはしませんが、安定志向の表れともいえます。どのような志向をもつかは人それぞれですが、知識不足で本来なら望んでいない企業に就職してしまうことは避けたいものです。

 企業の規模感を見る場合に、売上高という1つの目安があります。1,000億円は大企業だと思われますが、100億円はどうでしょう。大企業と思う人もいれば、中堅企業だと思う人もいるのではないでしょうか。こうした相違が生まれる理由の1つに、業種や事業形態によって、同じ売上高でも規模感が大きく変わるということがあります。

 たとえば、売上高1,000億円でも建設業とサービス業では規模感がかなり異なります。建設業の1,000億円は業界内では準大手と呼ばれるクラスで、スーパーゼネコンの10分の1くらいの規模になります。一方でサービス業、たとえば日本の塾業界に1,000億円企業は存在しません。トップでも450億円程度です。ただし社員数は、どちらも1,200~1,300人と同じくらいになります。これは売上高と社員数の関係の例ですが、CMなどが多く知名度がある、事業所数が多い、社長が有名などといった理由で、イメージだけで企業を見誤っているケースが多くあります。イメージに惑わされず実態を把握するためには、業種特性や、その企業のビジネスモデル特性などを細かく観察する必要があるのです。就職してから後悔しないために、企業の情報収集と分析に努め、イメージと実態のギャップを理解しておくことが大切でしょう。


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