2024年11月21日( 木 )

ウエルシア、僅差で首位保つ ドラッグストア売上高予想ランキング

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 ドラッグストア大手が激しい売上競争を展開している。経営戦略の巧稚で次第に企業間格差が広がり始めている。

 今期の売上高は、イオングループのウエルシアHDが首の皮一枚で首位を維持する見込み。ツルハHDが年間100店台の大量出店とM&Aで追い上げるが、84億円の差でおよばない。

 順位の入れ替わりは目まぐるしい。コスモス薬品はサンドラッグとマツモトキヨシHDを抜いて今期は3位に上昇する。同業他社がM&Aや調剤薬局の展開で売上を拡大しているのに対し、ひたすら直営店出店を突き進む。M&Aのしやすいホールディングカンパニー(HD)制を導入していないのは上場大手では同社とサンドラッグだけ。

 かつての首位、マツキヨは今期、サンドラッグにも抜かれ5位に転落する。マツキヨは買収した地方チェーンの建て直しに手間取り、ここ数年は出店を抑え内部の充実に力を入れている。

 下位グループでは2017年2月に岡山県地盤の(株)ザグザグを傘下に収めたナチュラルHDが2,000億を超えた。

 ドラッグストアは市場規模が6.5兆円を超え、小売市場ではコンビニとともに数少ない成長業態だが、半面で企業間格差が拡大し始めている。最終的には家電やカー用品、紳士服などと同様、全国チェーン数社に集約されるといわれる。

<ドラッグストア今期売上高予想上位12社>
1.    ウエルシアHD・・・・・・・7,800(12.2)
2.    ツルハHD・・・・・・・・・7,716(14.6)
3.    コスモス薬品・・・・・・・6,100(9.3)
4.    サンドラッグHD・・・・・・6,000(6.3)
5.    マツモトキヨシHD・・・・・5,850(4.7)
6.    スギHD・・・・・・・・・・4,800(5.0)
7.    ココカラファインHD・・・・4,120(5.4)
8.    富士薬品・・・・・・・・・3,767(3.8)
9.    クリエイトSDHD・・・・・・2,909(8.5)
10.    カワチ薬品HD・・・・・・・2,675(▲0.3)
11.    クスリのアオキHD・・・・・2,570(16.1)
12.    ナチュラルHD・・・・・・・2,041(―)
(注)単位億円、カッコ内前期比増減率%、▲減、―不明。富士薬品は2018年3月期全社売上高。


 

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