高麗人参の機能性を臨床試験で解明、学習・記憶で確かなエビデンスを構築（後）

2019年4月4日 07:01

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オンガネジャパン（株）

確かなバックデータで機能性表示食品も視野

　結果、37名（途中離脱により試験物群から3名除外）を解析対象に検証したところ、ベントン視覚記銘検査において、プラセボ群では摂取前後の比較に有意な差は認められなかった。一方、試験物群では、摂取後の点数が摂取前よりも有意に高い傾向が認められた。また、プラセボ群では摂取後に平均点数が0.40の下降を示し、試験物群では摂取後に0.71の上昇が示されたことから、試験物を摂取することで記憶力を向上する効果がある可能性が示唆された。

　内田クレペリン検査用紙を使用した計算課題では、プラセボ群、試験物群ともに摂取後の点数は摂取前よりも有意に高い値となった。プラセボ群では摂取後に平均点数が66.05の上昇を示し、試験物群では摂取後に80.36の上昇が示された。両群ともに摂取後の点数が上昇したのは、問題に対する慣れが生じたのではないかと考えられる。しかし、数値的にみると点数の上昇はプラセボ群に比べて試験物群のほうが大きかったことから、試験物の摂取が計算能力にプラスの効果があるのではないかと考えられた。

　TK式田中AB式知能検査において、プラセボ群、試験物群ともに摂取後の知能偏差値は摂取前よりも有意に高い値となった。プラセボ群では摂取後に知能偏差値が9.05の上昇を示し、試験物群では摂取後に11.18の上昇が見られた。

　問題領域別の粗点を摂取前後で比較すると、問題A,B,C,D,Eにおいてはプラセボ群、試験物群ともに摂取後は摂取前よりも有意に高い点数となった。問題F（数学的能力）に関して、プラセボ群では摂取前後に有意な差はみられなかったが、試験物群では摂取後は摂取前よりも有意に高い点数となった。このことから、試験物の摂取がとくに数学的能力に対してプラスの効果があるのではないかと考えられた。また、問題領域別にプラセボ群と試験物群で比較すると、問題C（言語的関係理解）において摂取前はプラセボ群が有意に高い点数となったが、摂取後には有意な差は認められなかったことで、若年層の高麗紅参茶摂取が学習能力の向上効果を有する可能性が示唆された。

　同社では今後、各種学会で研究成果を発表していくほか、まだ例がない、高麗人参では機能性表示食品の届出も視野に向け、研究に力を入れていく。

美容事業でも拡大へ

　健康・機能性素材としてあくなき追求を続けながら、美容関連事業にも注力している同社。08年に福岡・天神にネイルサロン「R’s6」を立ち上げ、拡大を続けている。

　同サロンはスカルプ、ジェルなど、ネイルの施術全般を行うサロン。ネイリストはNPO法人日本ネイリスト協会（JNA）認定講師のほか、スカルプチュアなど専門性の高い技術をもったスタッフを多数そろえている。1日10名以上のネイリストが施術しており、カウンセリングの丁寧さで消費者の爪のかたちや状態、好み・趣向に合わせたデザインの提案、細部にわたる仕上げのこだわりが評判を呼び、来店客数の約7割がリピーターとなっており、年間1万人以上が来店している。

　最大15席まで設けられ、店舗内には観葉植物も多く取り入れるなど、従来の若年層向けの内装から大きく転換。中高年、年配者まで、幅広い年齢層の顧客がリラックスして施術を受けられる空間を創出。

　ネイルの施術サービスだけでなく、セルフのホワイトニング施術「アールズホワイトニング」を設置。歯に沈着した汚れを落とし、短時間で歯を白くすることができる。施術は「カウンセリング」「歯磨き」「マウスオープナーの装着」「溶液の塗布」「LED照射」「歯磨き」の6工程を約30分で行い、痛みもなくリーズナブルな価格でホワイトニングができることで、ネイルで施術を受けたついでや、ホワイトニングだけを目的に来店する利用者が多い。

　17年には福岡市南区大橋にも新たに店舗を構え、福岡有数のネイルサロンとして広く認知されており、今後も健康・美容事業においてさらなる事業拡大を進めていく。

（了）