2024年11月05日( 火 )

福岡市内の産廃処分場に裁判所から公示書

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 福岡市博多区の金隈産廃処分場は2018年10月28日をもって稼働を停止している。同処分場を運営していた(株)和幸商会の産廃処分業許可の期限が切れたためだ。門扉は堅く閉ざされ、人や重機の往来は途絶えたままだ。

 そんな処分場に新たな動きが確認された。処分場の土地を所有する個人が和幸商会に対し、占有移転禁止の仮処分を申し立て、5月22日に裁判所が個人の申し立てを認め、仮処分を決定した。同月27日には執行官により、処分場入り口2カ所に公示書を掲げた立て看板が設置された。

 この仮処分により、和幸商会は第三者に占有を移すことはできない。個人はさらなるトラブルを引き起こさないために、訴えを起こしたものとみられる。

 同処分場をめぐっては、株主の知らぬところで一部の役員が増資を行うといった文書偽造が乱発され、異常事態により取引業者を混乱させる事態となっていた。株式や土地の所有権を争う裁判が相次いでいることから、産廃処分業の許可主体である福岡市が許可の更新を認めなかったという経緯がある。

 処分場閉鎖以降も、水面下で営業再開を目的とした和解の交渉が進められているとみられるが、平行線のまま。膠着状態を打破するために、今回の仮処分申し立てに踏み切った。

 

【東城 洋平】

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