コカ・コーラ、燻る子会社のキューサイ売却か?
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青汁の通販事業で知られるキューサイ(株)(本社:福岡市中央区、神戸聡社長)について、業界関係者筋から「親会社のコカ・コーラ ボトラーズジャパン ホールディングス(株)(本社:東京都港区、カリン・ドラガン社長)が売却に向けて動いているようだ」との情報が入ってきた。
キューサイは2010年に、NIFコーポレート・マネジメントを始めとする投資ファンド4社と、先ごろ死去した当時の社長・故長谷川常雄氏ほか経営陣が保有する同社の発行済み全株式を、コカ・コーラウエスト(株)(当時、以下CCW社)に約360億円で売却。CCW社はその後、16年にコカ・コーライーストジャパン(株)(以下CCEJ)と統合。業界関係者筋からは「統合協議中にCCEJ側は、キューサイを傘下にすることに懸念を示したようだ」としている。
当時、CCEJ側が懸念を示した理由の1つとして、統合協議中にキューサイの子会社である日本サプリメント(株)(現在は(株)トゥ・プリティホールディングスの子会社)が販売していた特定保健用食品(トクホ)について、管轄の消費者庁から認可された関与成分が含有されていなかったとして、認可取り消しに加え、その後もトクホ認可時と同様の効能表示をしていたとして、景品表示法違反(優良誤認)による措置命令を受けたことが挙げられる。業界関係者は「行政処分を受けたことによって企業イメージを損なうとみられたのでは」としている。
そうした背景も含め、近年のキューサイは厳しい業況にある。各取引関係者からは「青汁よりも化粧品通販がけん引している状況」との声もあり、コカ・コーラ社にとってみれば、売上高275億4,000万円(連結・2018年12月期)と買収時よりも業績が減少していることや、関連する商品でも、果実飲料ブランド「ミニッツメイド」によるフルーツ果汁に青汁を含有した「ミニッツメイド おいしいフルーツ青汁」くらいで、主力商品とは言い難い。飲料事業としての相乗効果も得られないまま抱え続けることに疑問をもったとしても不思議ではない。今のところ同社は売却の姿勢を見せておらず、今後の動向が注目される。
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