2024年12月23日( 月 )

前回増税時以来、最悪の決算に~主要食品スーパー8社の2月期

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 これまでに出揃った主要食品スーパー8社の2019年2月期決算は7社が減収で、6社が経常減益と消費増税直後の15年2月期以来、最悪となった。

 増収はマックスバリュ九州だけだった。経常増益は同社と丸久の2社だが、丸久は前年度をわずかに上回る0.0%増だった。

 業績悪化の要因は、売上が苦戦する一方で人件費が高騰したため。減収は、既存店がマイナスだった上、出店を見送ったこともある。出店したのはマックスバリュ九州と丸久の2社だった。

 タイヨーは3店閉鎖もあって営業収益が10.8%減と大幅減少した。減収は3期連続。販管費を5.7%削減したが、追いつかず経常利益は26.6%の大幅減になった。

 リテールパートナーズ傘下の事業会社は3社とも減収。経常利益はマルキョウ21.0%、マルミヤストア32.5%の大幅減だった。マルミヤは販管費が2.2%増加する一方で粗利益率が悪化したのも響いた。

 イズミグループ2社も減収減益だった。ゆめマート北九州(旧・スーパー大栄)は旧「鮮ど市場」店が落ち込み6.1%の減収に。従業員の待遇改善や社名変更にともなう看板の架け替え費用がかさみ41.1%の大幅営業減益になった。

 今期の収益改善は不透明だ。消費需要は低調で、10月の消費増税で一段と消費者の節約志向が強まる恐れがある。食品は軽減税率適用で駆け込み需要はないものの、春からの加工食品の値上げで消費者は価格に敏感になっている。

<主要食品スーパー2019年2月期業績>
1.マックスバリュ九州・・・営業収益179,710(1.4)、経常利益2,431(12.0)
2.タイヨー・・・・・・・・・・ 営業収益97,102(▲10.8)、経常利益4,954(▲26.6)
3.丸久・・・・・・・・・売上高89,780(▲0.3)、経常利益3,155(0.0)
4.マルキョウ・・・・・・・・売上高82,885(▲0.6)、経常利益1,531(▲21.0)
5.トキハインダストリー・・売上高31,731(▲1.4)、経常利益232(▲16.9)
6.ゆめマート熊本・・・・・営業収益27,674(▲1.1)、営業利益763(▲22.5)
7.マルミヤストア・・・・・営業収益26,890(▲1.5)、経常利益348(▲32.5)
8.ゆめマート北九州・・・・営業収益15,912(▲6.1)、営業利益328(▲41.1)
(単位百万円、カッコ内前期比増減率%、▲減)

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