新・激戦スポットを往く(1)~福岡市東区千早 マックスバリュ九州が都市型小型店オープン
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5月23日、福岡市東区のJR千早駅前にオープンしたマックスバリュ九州の「マックスバリュエクスプレス千早駅前店」。目と鼻の先の同駅改札口前には西鉄ストアの「レガネット千早店」がある。隣りはコスモス薬品、東に徒歩で5分も歩くとハローデイ香椎店、さらに国道3号線をはさんで北側には自社の千早店と、競争は激しい。
そんな場所にあえて出店したのは、周辺が人口増加地帯なのと、主力にしてきた郊外出店の余地が少なくなったためだ。駅一帯は高層の新築マンションが林立し、若い家族が多く、食い込める余地はあると判断した。
郊外は適地が減っている上、コスモス薬品やダイレックスが優良立地を抑える。食品スーパーにとって福岡都心部は残された数少ない出店フロンティアだ。都心店は小型になり駐車場スペースを取れないという欠点はあるが、郊外店に比べ客数を見込める。
同社が昨年8月出した大濠店はマンション1階で店舗面積は600m2程度で専用駐車場はない。スペース不足を補うため店内調理は刺身や一部惣菜にとどめ、生鮮の大半は市内の南片江店から供給している。
千早店は1,000m2強でレギュラー店より小型だが、大濠店より大きいため精肉と惣菜の一部は店内加工する。惣菜は5月から本格稼働を始めた基山市のイオンフードサプライ(株)工場から一部調達する。これまで仕入に依存してきたが、直営工場の建設でオリジナル性を出せるようになる、と期待する。
人手のかかる鮮魚の店内加工はしない。このため商品は解凍物と塩干物が多くなる。レガネットに比べ鮮度と品ぞろえでは見劣りする。
武器は24時間営業の利便性と店内調理の惣菜、それに低価格から付加価値品まである「トップバリュ」。先行した大濠店は順調な売れ行きという。競争の激しい千早駅前店は都市型小型店を事業化するうえで試金石となる。
(この項続く)
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