5G時代を先取り―楽天が最大規模の体験イベント「Rakuten Optimism 2019」
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楽天イベントを集めて最大規模に-サービスの同時利用者を増やす狙い
楽天(株)は、7月31日(水)~8月3日(土)の4日間、パシフィコ横浜で5G時代を先取りできる体験イベント「Rakuten Optimism 2019」を開催すると発表した。これまでの「楽天EXPO」や「楽フェス」などを1つに集めた、楽天で最大規模のイベントだ。
同イベントは「5G時代を、先取りしよう。」をテーマに、入場無料の体験イベント&フェスティバル「フューチャー・ワールド」、国内外で活躍するスピーカーが講演する「ワールド・ビジョナリー・カンファレンス」、招待制のライブ「Rakuten YOSHIKI Night」からなる。
国内の1億人以上の楽天ユーザーのうち、7割以上が2つ以上のサービスを使っているという。同社は今回のイベントで楽天の多くのサービスを知ってもらい、サービスの同時利用者を増やすことを目指している。
5Gで普及するバーチャル・リアリティが、かなりの完成度
体験イベント&フェスティバルの「フューチャー・ワールド」の「近未来体験エリア」では、5G時代のバーチャル・リアリティ(仮想現実・VR)を使ってスポーツやエンターテインメントを体験できる。
たとえば「FCバルセロナ」が、「チェルシーFC」や「ヴィッセル神戸」と初対戦する7月の「Rakuten CUP」の試合ハイライトを、8KのVRで観戦できる。事前説明会でVRのデモを体験したところ、360度見回してもまるで試合会場にいるかような現実感があり、かなりの完成度だった。VRが普及したら、リアリティのある世界に夢中になる人がとても多くなるだろう。
また、LINEスタンプの累計利用者数が約4,800万人を突破した楽天キャラの「お買いものパンダエリア」では、3Dスキャナーでつくる自分の3Dアバターが、お買いものパンダと一緒に仮想空間でダンスする映像を見ることができる。また、楽天市場のお取り寄せグルメが楽しめる「グルメエリア」なども出店する。
「5Gがきたらどんな世界になるか」を実際に体感できる展示も企画中という。近い将来のサービスとして、宅配車から玄関ドアまでのネット通販のラストワンマイルを解決する無人配送ロボットや、スタジアムで1人ひとりの観戦者を顔認識できるAIドローンカメラの開発に楽天は取り組んでいるという。
イベント会場は完全キャッシュレス
イベント会場での飲食やショッピングの決済は、完全キャッシュレスだ。楽天ペイや楽天カードなどの楽天サービスだけでなく、Suicaなどの交通系電子マネーやVisa・JCBなどの他社のサービスも利用できる「オープン戦略」だ。電子マネーなどのキャッシュレスは、普及がこれからのビジネスだ。他社と提携して利用者が選べる幅を広げ、使いやすくすることで、キャッシュレス市場を拡大する。そして、幅広いサービスのなかから、ユーザーに楽天の決済を選んでもらえるようにサービスを充実させる方針だ。イベント会場では、「楽天ペイ(アプリ決済)」で対象店舗の支払いをした人に、期間限定で使える55%の楽天スーパーポイント(上限1,000ポイント)をプレゼントする。
楽天は、スタジアムでキャッシュレスを始めてから、「ヴィッセル神戸」の試合では飲食購入金額が前年同期比で50%増となった。完全キャッシュレスで加盟店の売上アップも見込んでいる。
5Gビジネス構想を伝えるカンファレンスと招待制ライブを開催
「イノベーションで世界を変える」ビジョンをもつ楽天は、7月31日(水)から4日間、チケット制の「ワールド・ビジョナリー・カンファレンス」を行う。これからの5Gのビジネスを、国内外で活躍するスピーカーが話す。「フィンテック・通信」では同社会長兼社長・三木谷浩史氏など、「ライフスタイル・モビリティ・ブランディング」ではエアアジア・グループCEOのトニー・フェルナンデス氏など、「医療・スポーツ&エンターテインメント」では京都大学教授の山中伸弥氏などが講演する。
5Gやスマホに参入する楽天は、楽天市場を超えて、利用者の生活全体にサービスを広げる「楽天エコシステム」を目指しているという。
【石井 ゆかり】
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