入ってはいけない会社(8)~根拠のない「成長」を謳う会社
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企業の大きな課題となっている“従業員のメンタルヘルスケア”。懸命に対策を練る企業も少なくないものの、利益や顧客重視で社員をおろそかにしがちな“ブラック企業”も後を絶ちません。
表は、厚労省が7日に発表した、過去1年(2015年11月1日~2016年10月31日)にメンタルヘルスの不調により連続1カ月以上休業または退職した労働者の状況です。
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これによると、退職者が最も多いのは「医療、福祉」の0.4%、休業者が最も多いのは「情報通信業」の1.2%となっています。
医療・福祉従事者の多くは資格保持者であり、医療機関や福祉施設など、転職先が比較的見つかり易いことが、退職に繋がる一因だと考えられます。一方、休業者が最も多いIT業界は技術の発達、市場拡大にともない参入する企業が増加しています。もともと深夜残業や長時間労働の多い業種であることに加え、拡大の波に乗って急速に起業するなどして、労働環境などが整っていない企業も少なくありません。結果、従業員のストレスを招き、長期休業者を増加させていると考えられます。
IT業界に限らず、新興企業などには、労働環境や経営手法などが固まっていないことは珍しくありません。外から見ると勢いのある急成長中の新企業でも、社内の環境が良くなく人材の消耗が激しいと言うこともあるのです。また、今は成長していても、流行に乗っただけできちんと社内体制や長期ビジョンが整っていない会社は、数年後に生き残れない可能性があります。「成長している企業だから安心」と安易に考えず、成長の理由や将来性の根拠となるものがあるかを確認しましょう。
外から見て分かりにくい面については、面接時に離職率や平均の勤続年数、定期健診有無、メンタルケア手法などを遠慮せず聞くことが肝心です。
(つづく)
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