「ホワイト500」と「ホワイトマーク」。進む労働環境改善への取り組み
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社員の健康管理の徹底など、優れた健康経営を実施している法人を顕彰していることで、注目を浴びている「健康経営優良法人」。2018年版の申請説明会には多くの法人が集まり、今後さらに活況を呈するとみられます。
「健康経営優良法人」は経済産業省管轄ですが、実は厚生労働省も「安全衛生優良企業公表制度」という認定を実施していることをご存知でしょうか。「安全衛生優良企業公表制度」とは、労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善する企業を認定すること。通称「ホワイトマーク」と呼ばれています。
「ホワイトマーク」は15年6月から申請受付が開始され、現在の認定企業数は33件(17年8月15日時点)。認定期間は「健康経営優良法人」の1年に対し、3年となっています。「ホワイトマーク」に認定されるためには、労働安全衛生法が遵守されているうえで、安全衛生への取り組みや、リスクの少ない職場環境が整備されていることが認められなければなりません。33の認定企業のうち、製造業が12社、建設業が9社と大半を占めています。この2つの業種は働くうえでとくに危険がともなう可能性が高く、安全衛生に配慮する必要の高い職種。「ホワイトマーク」を取得していることは、求職者などに安心を与える効果があると言えるでしょう。
「健康経営優良法人」と「安全衛生優良企業」の認定基準は似た部分があり、今のところ「どちらの認定が優れている」ということはないようです。
「健康経営優良法人2017」の認定法人数553(大規模・中小規模合算/17年8月23日時点)に比べると、まだ認定数の少ない「ホワイトマーク」ですが、企業向けセミナーなども開催されており、今後増加していくでしょう。経産省と厚労省、2つの政府機関がそれぞれに労働者の健康や安全を守るため企業を顕彰していることからも、社会的に労働環境是正のニーズがいかに高いかがわかります。人材が快適に働ける職場が整備されていることは、生産性や作業効率の増加に繋がります。人口減少などによる人材不足が深刻な時代、ますます欠かせない取り組みとなっていくでしょう。
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