「黒い」吉野家、那の川に登場
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(株)吉野家(本社:東京都中央区、河村泰貴社長)が新業態の出店を増やしている。
通常の店舗の看板がオレンジバックに濃緑色のロゴであるのに対して、新業態は黒バックに白文字となっている。公式の屋号は同じだが、通称、「黒い吉野家」や「黒吉」などと呼ばれている。
メニューは店舗によって異なり、「タルタル南蛮から揚げ丼」「アジフライ定食」「ねぎ塩鶏定食」など、通常店舗よりも種類が多いのが特徴。しかし通常の吉野家との最大の違いは、店内での商品の提供方法がセルフサービス形式となっている点だ。
来店客はまず注文カウンターでメニューを選び、注文と支払いまで済ませると、引換レシートや呼び出しベルを渡される。商品が出来上がったら呼び出されカウンターへ商品を受け取りに行く。水や紅ショウガなどは席ごとではなく、店内の一カ所にまとまって準備されていて、商品を待つ間などに、そこにセルフサービスで取りに行く、というフードコートスタイルの店舗となっている。
店内はゆっくり過ごせる雰囲気になっていて、多くの店で無料Wi-Fiや充電用コンセントなどが各席に設置され、ソファー席がある店舗もある。ドリンクバーやケーキなどもあり、店内には、食後にゆっくりとおしゃべりをするグループや、パソコンを囲んで打合せをしているようなグループなども多く見られ、食事が終わるとすぐに退店するこれまでの吉野家とは店内の雰囲気がまるで異なっている。
福岡市中心部では、新天町近くの「天神サザン通り店」(福岡市中央区)や、櫛田神社近くの「博多祇園店」(福岡市博多区)などが、すでに“黒い”吉野家に転換済み。現在「那の川店」(福岡市中央区)が、8月下旬から休業して改装を進めており、すでに黒い看板がお目見えしている。リフレッシュオープンは10月5日を予定している。
黒い吉野家は公式ホームページでは通常店舗と区別されていない。どの店舗が“黒い”店舗なのかは公式に発信されていないが、九州ではまだ数店舗しかないものと見られる。
【吉田 誠】
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