次世代通信技術“5G”の持つ危険性(前編)
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NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2019年10月11日付の記事を紹介する。
EUからの離脱問題で国内の混乱が収まらないイギリス。そのジョンソン首相が去る9月24日、ニューヨークの国連本部に乗り込み、世界に訴えた演説の中身が物議をかもしている。なぜならAIやIoTが人類におよぼす危険性に触れ、今話題の次世代通信規格「5G」についても警鐘を鳴らしたからだ。
日本ではまったく報じられていないが、ヨーロッパ諸国では5Gのもたらす健康被害についての研究や議論が喧しいほど盛り上がっている。アイルランドの議会では「5Gががんを誘発するリスクへの検証がかかせない」といった論争が続く。イタリアの国会では5Gの人体への影響がないことが立証されるまで導入を禁止する法案が審議中である。スイス、ベルギー、オランダ、そしてドイツでも同様の検討が加速している。
「5G」に関しては日本でも導入するというが、ヨーロッパでの動きを知れば、心配になる。というのも、2020年春からの本格導入を目指し、総務省はNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルへ電波(周波数帯)を割り当て、去る4月以降、日本各地で基地局の設置が進んでいるからだ。
メディアでの報道も加熱しており、現行の4Gと比べ、「通信速度や容量が100倍以上になる」といったメリットが強調されることが多い。たとえば、「スマートフォンに2時間の映画をたった3秒でダウンロードできるようになる」といった具合だ。
はたまた、将来的には自動車の自動運転や医師による遠隔診断や手術にも応用できるとのこと。とはいえ、現行モデルのスマホでは5Gサービスは利用できない。新たな端末を購入する必要もあるし、データ量が増えるので通信料金もあがるだろう。通信機器メーカーや通信業者にとっては美味しい話に違いない。
ところが、ヨーロッパと違い、日本では5Gが人体に及ぼす健康被害の危険性が無視されているのが気がかりだ。また、アメリカのサンフランシスコ市や台湾でも、同様の懸念から5Gの導入に「待った」がかかっている。日本だけが能天気にしていて大丈夫なのか。そもそも欧米諸国を中心に「5G警戒論」が巻き起こっているのは何故なのか。
その理由を検証する必要があるだろう。答えは簡単で、5Gの基地局のスマホに送信する電磁波が人体に悪影響を与えることが各国の医療関係者の研究によって次々に明らかになってきたからだ。5Gにともなって発生する電磁波は「新たな環境と人体に対する汚染」との受け止め方が広がりつつあることは、日本にとっても他人事ではないはずだ。
2019年から2020年にかけて、5G用の衛星がアメリカと中国を中心に2万機以上も打ち上げられる予定である。現在軌道上を周回する通信衛星の数が10倍以上に増えることになる。そして地上には100mないし200mおきに基地局が設置される。そうした膨大な数の基地局から出される電磁波はスマホを通じて利用者の肉体に接触、侵入し、健康被害をもたらす可能性が指摘されているのである。
※続きは10月11日のメルマガ版「次世代通信技術“5G”の持つ危険性(前編)」で。
著者:浜田和幸
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