筑邦銀行がSBIホールディングスと資本業務提携(前)
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第一地銀の筑邦銀行(福岡県久留米市)は1月17日、、ネットで証券・銀行・保険業務を幅広く手がけているSBIホールディングス(以下、SBIHD)と、地方創生を目的とした資本業務提携を結んだと発表した(下資料参照)。今後SBIHDは筑邦銀行の株式を取得して大株主となる。
SBIHDは昨年9月6日、島根県の島根銀行(第二地銀)資本業務提携を発表。それから2カ月後の11月11日、福島県の福島銀行(第二地銀)と資本業務提携しており、筑邦銀行との資本業務提携で第3弾目となる。
~資本業務提携内容~
資本提携について
・SBIHDは、筑邦銀行の発行済普通株式総数の3%を上限として、既存株主より取得することにししており、資本提携に伴う第三者割当増資等による新株発行は予定していない。
・資本業務提携契約締結日 2020年1月17日
業務提携について
両社は、海外を含む販路を拡大するとともに、SBIが得意としている金融とITを融合したフィンテックを活用するなど幅広い分野で提携。以下の4つのテーマを中心に顧客サービスの徹底を図っていくことしている。
・地方創生、地域経済の活性化に向けた取り組み
・お客さまに対するご提供商品ラインナップの充実
・デジタル化の推進による顧客利便性の向上
・資産運用の高度化
【表1】を見ていただきたい。福岡証券取引所に上場している九州地銀の株価推移表である。
~この表から見えるもの~
福証に単独上場している九州地銀は、筑邦銀行、福岡中央銀行、南日本銀行、宮崎太陽銀行、豊和銀行の5行。筑邦銀行だけが第一地銀で、残り4行は第二地銀。
SBIHDとの資本業務提携を発表した17日の筑邦銀行の株価は、日中ストップ高の局面もあったが、前日比+187円の1,986円(10.39%増)で取引を終えている。
他行の株価を見ると、ふくおか銀行系列の福岡中央銀行および、宮崎太陽銀行は値動きなし。また豊和銀行は前日比▲15円の645円(▲2.27%)。南日本銀行だけが前日比+8円の1,080円(0.75%増)となっており、投資家は南日本銀行がSBIHDの次の提携先と見ているようだ。
<まとめ>
日銀のマイナス金利政策の影響を受けて、地方銀行は長引く低金利や人口減少で厳しい経営状況が続いている。今までは、地銀同士の経営統合が主流だったが、ネット金融会社と地銀という異色の組み合わせによる経営統合も、加速することになりそうだ。
(つづく)
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