2024年12月22日( 日 )

三菱地所、老朽ビルを宿泊施設に再生~中央区大手門

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 三菱地所レジデンス(株)は、築年数の経過した中小規模ビルを再生して賃貸する「Reビル事業」に取り組んでいる。Reビル事業は、対象となる建物を三菱地所レジデンスが賃借し、耐震補強やリノベーション工事を実施。賃貸物件として市場に供給するというものだが、今回福岡市中央区大手門で、同事業では初となる宿泊施設への再生に挑戦。2020年1月10日、ビルから宿泊施設へのコンバージョン物件「福岡市中央区大手門3丁目ホステル計画(以下、大手門3丁目ホステル)」が着工した。

 大手門3丁目ホステルの物件所有者は、1879年の創業以来、ハンカチやテーブルクロス等の繊維製品の企画・販売を手がけているブルーミング中西(株)。宿泊施設の運営・管理は(株)FIKA(東京都新宿区)が行う。

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 大手門3丁目ホステルは、福岡市地下鉄空港線「大濠公園駅」から徒歩1分程度の好立地。1階にはホステルのフロントのほか、FIKAによるカフェ、ブルーミング中西の店舗(ハンカチーフ専門店)がリニューアルオープンする予定となっている。

 客室は2~4階で、3~4階には男女それぞれにシャワー、洗面室が用意されている。最上階となる5階には宿泊者同士の交流を促す「コモンルーム」を設置。大濠公園を眺めながら、ゆったりと会話を楽しむことが可能となっている。

カフェ・バー、フロントイメージ
ブルーミング中西福岡限定商品
大手門3丁目ホステル外観イメージ
ドミトリーイメージ

 三菱地所レジデンスは、ホステルへのコンバージョンに挑戦した理由として、インバウンド増加による宿泊需要が高まるなか、体験を提供するライフスタイル型の宿泊施設は今後も注目されると考えたためとしている。
これまで、オフィスやシェアハウスを含む住宅を中心に、Reビル事業の実績をつくってきた三菱地所レジデンス。同社は、既存資産の有効活用として宿泊施設という選択肢を浸透させることができるのか。大手門3丁目ホステルは、その試金石となる。

POD〈1人用ユニット〉イメージ
屋上からの眺望

【福岡市中央区大手門3丁目ホステル計画】
ホステル名称:UNPLAN Fukuoka
所 在 地 :福岡市中央区大手門3-4-1
敷 地 面 積 :417.18m2(126.20坪)
延 床 面 積 :1,667.80m2(504.51坪)
構造・規模 :RC造地上5階建て
ホステル面積:1,607.81m2(486.36坪)予定
設 計 監 理 :(株)オープン・エー
施    工:ケーアンドイー(株)九州支店
開 業 予 定 :2020年9月

【代 源太朗】

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