準備契約案件を落札後辞退~都内の業者2社に即日指名停止
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東京都は3月10日付で、都内の業者2社に対し、即日指名停止の措置を下した。
指名停止措置を受けたのは、スポーツ施設の運営管理などを手がけるオーディーエー(株)(横浜市西区、大塚裕範代表)と、システム開発や映像制作などを手がけるエナジーソフト(株)(東京都八王子市、藤井勉代表)の2社。
2社はそれぞれが受注した東京都発注の準備契約案件(※1)について、落札決定後、正当な理由なく契約締結を辞退。都は2020年4月1日付で契約締結をする案件のうち、準備契約案件の落札後辞退については、庁内協議会の議論を経ずに「即日指名停止」を行うとしており(※2)、2社はこれに該当したため、今回の措置となった。
オーディーエーは取材に対し、「現時点でコメントは差し控える」と述べた。エナジーソフトは、「仕様の見落としがあった」と話し、「(東京都の発表では)指名停止理由について『不誠実な行為』とされているが、法に触れるような不正行為などは行っていない」とコメントした。
なお、指名停止期間については「終期未定」となっているが、これについては改めて庁内協議会で議論の上、決定されるという。
【長谷川 大輔】
※1:準備契約案件
契約を締結し、速やかに履行を開始する必要がある業務について、予算案の可決を条件に、前年度中に落札者を決定する案件。※2:東京都が公表している「準備契約案件における落札後辞退に関する注意事項」より引用
例年、1者の事業者が複数の準備契約案件を落札し、そのうちの一部について契約締結を辞退する事例が見受けられます。その場合には、落札後辞退により指名停止措置の対象となり、新たな入札への参加はもとより、既に落札した他の案件についても、契約締結はできません。
準備契約案件における落札後辞退については、新年度における都民サービス提供の観点を踏まえ、円滑な再発注を行う必要があることから、「即日指名停止」を行うこととします。その場合、他の準備契約案件を落札していたとしても、その契約を締結することはできません。
準備契約案件において落札者と決定された事業者が、当該契約の締結を辞退せざるを得ない状況になった場合は、落札決定の通知を受けた日から起算して5日以内(閉庁日を除く)に申し出てください。その場合、原則として6月の指名停止期間となります。
6日目以降に契約締結を辞退する申し出を行い、指名停止期間を遅らせるために意図的に申し出を遅延したなど、正当な理由がなく悪質性が認められる場合などには、指名停止期間の加算(最大6月を加算)を行う場合があります。関連記事
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