2024年07月27日( 土 )

経産省、指定期限までに納付金を納付しない電気事業者2社を公表

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 経済産業省は3月11日、再生可能エネルギー特別措置法第34条第3項(※1)の規定に基づき、費用負担調整機関から納付金(電気の使用者から支払われた賦課金)を指定した期限までに納付していない当該電気事業者を公表した。

 公表されたのは、あくびコミュニケーションズ(株)(東京都渋谷区、佐竹雅哉代表)と、AG Energy(株)(東京都港区、淺井剛代表)の2社。

 2社は3月2日を納付期限とした納付金について納付がなく、督促状により3月10日を期限に督促。しかし同日中に納付がされなかったため、今回の措置となった。

 その後の調べで、あくびコミュニケーションズと関連会社の(株)カステラは、2月28日をもって破産手続きを開始していることが判明。AG Energyは取材に対し、「担当者から折り返す」と返答したが、出稿までに回答が来ることはなかった。

 経産省の職員はあくびコミュニケーションズについて、「今後は破産管財人とのやり取りを通じて手続を進めていくことになる」と回答。同社は破産手続開始決定にともない、3月末に全サービスを停止する見込みとなっており、「直ちに停電とはならないが、契約のないまま電気の供給を受ける状態が続けば、最終的には電気の供給が停止され、停電となる恐れがある」として、早期にほかの電気事業者への切替を呼び掛けている。

 AG Energyについては、引き続き督促が行われているとのことだが、長期化する場合は法的手続きも検討するとしている。

【長谷川 大輔】

※1:同法第34条「納付金の納付の督促等」第3項
費用負担調整機関は、第一項の規定による督促を受けた小売電気事業者などが同項の規定により指定された期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、直ちに、その旨を経済産業大臣に通知しなければならない。

 

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