【コロナに負けない（12）】不動産業界にもIT革命？！マッチングアプリへの反響増加

　IT業界から「生産性の低さやITリテラシー不足」を指摘され続け、数多の不動産テック企業が不動産業界のIT化に挑戦してきたが、目的をはたすことなく散っていった。

　そんな不動産業界だが、まったく予測しないところから変化を迎える可能性がみえてきた。コロナショックだ。多分に漏れず、不動産業界でも在京大手を中心に営業が外出しにくい状態となっている。取引先を新規開拓できない、物件情報を共有できないといった状況を打破するため、いやいや（？）ながらもITツールを活用せざるを得ない状況となっているというのだ。

　東京、福岡を中心に不動産売買などを手がける（株）トリビュートは、自社が抱えてきた非効率を解決すべく、不動産売買の業者間マッチングアプリ・TRG（トラジ）を開発し、運用してきた。「外出自粛などにより都内中心にテレワークが進んできたことで、TRGへの反響数、登録数が伸び始めました」（トリビュート・田中稔眞社長）と言い、ウイルス感染拡大がTRGにとっては追い風となっているようだ。

　TRGに登録すれば、土地や建物の登録、検索ができるほか、地域や会社名、店舗名でユーザーを検索でき、互いに「パートナー」になれば、1対1、グループ、登録物件ごとにチャット機能を使って情報交換できるようになる。現在は無料で使用できることもあり、テレワークで新規開拓営業ができるツールとして利用が広がっているようだ。

▼関連リンク
プロのための不動産マッチングアプリTRG（トラジ）

【永上　隼人】