学校「夏休み短縮」に怯える学習塾
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「コロナショック」がさまざまな業界に影響を与えている。飲食業界やホテル業界のように直撃の業種はいうにおよばす、間接的な業界にも影響が広がり始めた。
学習塾業界は、「コロナショック」の早い段階から影響を受けている業界だ。2月27日の安倍首相による臨時休校要請で大きく局面が変わった。多くの学習塾が営業自粛に踏み切り、とりわけ東京の塾は難しいかじ取りを強いられている。本来なら“稼ぎ時”となる春休み、新学期からの新規入塾が大幅に減り、業績が急激に落ち込んでいる。オンライン授業の推進など対策は採られているものの、新規の入塾は少なく、対前年比での大幅なマイナスは避けられない状況だ。
さらに学習塾関係者が気にしているのが、学校の「夏休み短縮」の方針の行方だ。「コロナショック」による休校措置は段階的に解除され始めたが、地域差がありバラつきが生じている。夏休みが従来通りの期間になるのか、短縮になるのか、ゼロになるのかわからない状況だ。加えて降ってわいたかのような「9月入学論」が出てきたことで、混乱に拍手がかかっている。塾関係者は「3、4月の落ち込みは6月以降にカバーできる可能性はある。だが夏期講習の回数が減ると業績に大きく影響する。9月入学となれば夏期講習そのものが消失する可能性もある」という。進学塾では受験に向けた「夏休み合宿」も収益の柱の1つだが、それを失えば経営に与えるダメージは大きい。経営体力のない塾は怯えながら各自治体の「夏休み短縮」の方針を注視している。
【緒方 克美】
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