2024年12月24日( 火 )

九州の地銀(含むFG・FH)の株価から見えるもの

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【表1】を見ていただきたい。東証一部・福証上場の九州地銀7行(含むFG・FH)の株価推移表である。
~この表から見えるもの~
◆6月12日の株価が期末の3月31日を下回っているのは宮崎銀行1行だけ。前期末比▲30円の2,355円(-1.26%)。
・しかし6月に入ると、12日の株価は5月29日から下落。宮崎銀行だけがプラス16円(+0.68%)となっており、コロナショックが地銀の株価に影響を与えていることが読み取れる。

【表2】を見ていただきたい。福証上場を加えた九州の上場地銀12 行(含むFG・FH)の6月12日の前年比増減率順位表である。
~この表から見えるもの~
◆九州地銀18行のうち、佐賀共栄銀行は非上場。上場地銀の証券市場は以下の通り。
<東証一部・福証上場>
ふくおかFG(傘下4行)。九州FG(傘下2行)。西日本FH(傘下2行)。北九州銀行(山口FG傘下)。佐賀銀行。大分銀行。宮崎銀行の計12行。(以下、東証上場と標記する)。
<福証単独上場>
筑邦銀行。福岡中央銀行。豊和銀行。宮崎太陽銀行。南日本銀行の計5行。
◆東証一部上場と福証単独上場の出来高を見ると、市場規模に大きな差があるのがわかる。
・1位は東証一部上場の九州FG。6月12日の株価は前年同日比+9円の455円(+2.02%)で、九州FGだけがプラスとなっている。出来高1,475,000株。
・2位は福証上場の筑邦銀行で、前年比▲209円の1,741円(-10.72%)。出来高100株。
・3位は東証上場の宮崎銀行で、前年比▲303円の2,355円(-11.40%)。出来高37,600株。
・4位は東証上場の西日本FHで、前年比▲95円の738円(-11.405%)。出来高392,700株。
・5位は東証上場のふくおかFGで、前年比▲229円の1,736円(-11.65%)。出来高1,190,600株。
・6位は福証上場の福岡中央銀行で、前年比▲430円の3,000円(-12.54%)。当日は売買がなく、いずれも前日の気配値。出来高0。
・7位は東証上場の山口FG(北九州銀行が傘下)で、前年比▲161円の636円(-20.20%)。出来高847,000株。
・8位は福証上場の豊和銀行で、前年比▲153円の540円(-22.08%)。出来高1,000株。
・9位は東証上場の大分銀行で、前年比▲944円の2,311円(-29.00%)。出来高17,700株。
・10位は東証上場の佐賀銀行で、前年比▲489円の1,171円(-29.46%)。出来高73,000株。
・11位は福証上場の宮崎太陽銀行で、前年比▲395円の880円(-30.98%)。出来高3,100株。
・12位は福証上場の南日本銀行で、前年比▲435円の775円(-35.95%)。当日は売買がなく、いずれも前日の気配値。出来高0。

【表3】を見ていただきたい。九州地銀(含むFH・FH)の6月の出来高累計順位表である。
~この表から見えるもの~
◆東証上場株式と福証上場株式との出来高の差が大きいのがわかる。また東証上場であっても金融グループと単独銀行との出来高も大きな差があるのが読み取れる。
・1位はふくおかFGで10,311,400株。
・2位は九州FGで10,268,300株。
・3位は北九州銀行を傘下に置く山口FGで5,830,500株。
・4位は西日本FHで5,126,500株。
・5位は佐賀銀行で590,300株。
・6位は宮崎銀行で208,500株。
・7位は大分銀行で153,200株。7位までは第一地銀。
・8位は南日本銀行で37,100株。
・9位は宮崎太陽銀行で11,800株。
・10位は筑邦銀行で5,600株。
・11位は福岡中央銀行で3,000株。
・12位は豊和銀行で2,700株。8位以下は第二地銀。

<まとめ>
先週はコロナショックの影響を受けて、日経平均株価および九州地銀の株価も不安定な動きを見せた。【表4】の通り、今週末から来週初めまで株主総会が開催される。非上場の佐賀共栄銀行を除く経営陣は、株主総会が終わるまで、株価の動きに一喜一憂することになりそうだ。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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