【朝倉市】復旧事業にからむ悪質な贈収賄事件 指定暴力団・道仁会の名前も浮上
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災害復旧事業にからむ贈収賄事件で逮捕された久留米市の九州防水(株)。
背後には反社会的勢力の名前がちらついている。収賄容疑の市職員は韓国カジノ通いの「ギャンブル狂」
2017年の九州豪雨被災地である朝倉市の復旧事業にからむ、悪質な贈収賄事件が起きた。6月14日、福岡県警に逮捕されたのは、九州防水(株)の役員、山口慎二容疑者(49)と朝倉市の係長、鎌田好輝容疑者(49)の2人。山口容疑者は昨年4月、復旧工事費用を約4,000万円増額してもらったなど便宜の謝礼として鎌田容疑者に現金100万円を渡した容疑がかかっている。
鎌田容疑者は県立浮羽工業高校の出身。朝倉市役所では工事費用の算出などを担当し、復旧事業に精通する職員として知られていたものの、私生活ではギャンブルで多額の借金を抱えていたという。朝倉市の関係者によると、鎌田容疑者は山口容疑者と一緒に旅行した韓国でカジノに入り浸っており、この費用も山口容疑者が支払っていた可能性が高い。また、高校の同級生で地場建設会社の専務を務める友人と毎日のように飲み歩く姿も目撃されていた。
「公務員なのに、なぜ連日飲み歩けるのか不思議だったが、収賄で逮捕されたと聞いて納得しました」(朝倉市の建設業者)
データ・マックスは18日、九州防水が元請の建設会社から単独で工事を請け負いながらも、その後飯塚市内の産業廃棄物業者に丸投げしたことをつかんだ。朝倉市は復旧工事の発注にあたって、下請に丸投げすることを禁じる「特命随意契約」を採用していたが、この契約も反故にされたかたちだ。
「本丸は道仁会」朝倉市幹部の言葉
九州防水が産廃業者に丸投げするにあたっては仲介マージンを得たとみるのが自然だ。福岡県警は贈賄に使われた100万円がこのマージンから捻出されたとみており、山口容疑者個人ではなく九州防水の組織的関与があったとみて捜査を進めている。九州防水の法人登記は18日時点で閲覧できなくなっており、役員の交代などなんらかの動きがあるとみられる。
贈収賄事件以外にも気になる情報がある。福岡県警は当初、捜査第4課(暴力団捜査など)が担当して九州防水の捜査を進めており、県警詰め記者らは九州防水と久留米市に本拠を置く指定暴力団・道仁会との関係が事件化されるとみていたという。
朝倉市役所の幹部も「『本丸は道仁会』と聞いている」と証言しており、現在は贈収賄事件などを担当する捜査第2課が中心となって捜査を進めているが、今後「4課」の出番があるのか注目される。
【特別取材班】
<COMPANY INFORMATION>
九州防水(株)
代 表:尾関 正敏
所在地:福岡県久留米市合川町422-18
設 立:1979年11月
資本金:3,000万円
業 種:防水工事、塗装工事、土木工事ほか
売上高:(19/10)約17億5,200万円
※その他、取引先情報などはデータ・マックスまでお問合せください。関連キーワード
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