九州地銀(18行)の2021年3月期 第1四半期決算を検証する (4)
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【表1】を見ていただきたい。九州地銀(含む金融グループ)の2021年3月期第1四半期(6月期)の純資産残高順位表である。
~この表から見えるもの~
◆九州地銀の20年6月期の純資産残高は、前期 (20年3月期) 比+808億円の3兆3,348億円(前期比+2.5%)。総資産残高は前期比+5兆6,332億円増の76兆1,203億円(前期比+8.0%)。
◆純資産残高1位はふくおかFG(4行)で、前期比+235億円の8,765億円(前期比+2.8%)。総資産残高は前期比+2兆9,871億円の28兆555億円(前期比+11.9%)と大幅に増加している。
・2位は北九州銀行を傘下に置く山口FG(3行)で、前期比+124億円の6,426億円(前期比+2.0%)。総資産残高は前期比+5,146億円の11兆1,200億円(前期比+4.9%)。
・3位は九州FG(2行)で、前期比+137億円の6,334億円(前期比+2.2%)。総資産残高は前期比+6,047億円の11兆6,844億円(前期比+5.5%)
・4位は西日本FHで、前期比+92億円の5,179億円(前期比+1.8%)。総資産残高は前期比+7,624億円の11兆5,861億円(前期比+7.0%)。
・5位は大分銀行で、前期比+48億円の1,933億円(前期比+2.5%)。総資産残高は前期比+2,583億円の3兆6,513億円(前期比+7.6%)。
◆6位は宮崎銀行で、前期比+33億円の1,518億円(前期比+2.2%)。総資産残高は前期比-70億円の3兆3,180億円(前期比-0.2%)で、ただ1行だけ減少している。
・7位は佐賀銀行で、前期比+52億円の1,199億円(前期比+4.5%)。総資産残高は前期比+2,571億円の2兆8,169億円(前期比+10.0%)。
・8位は宮崎太陽銀行で、前期比+15億円の460億円(前期比+3.4%)。総資産残高は前期比+313億円の7,358億円(前期比+4.4%)。以下、南日本銀行、筑邦銀行、豊和銀行、福岡中央銀行、佐賀共栄銀行。最下位の佐賀共栄銀行の純資産残高は前期比+5億円の141億円(+3.7%)。総資産残高は前期比+265億円の2,845億円(前期比+10.3%)となっている。【表2】九州地銀の自己資本比率順位表を見ていただきたい。
~この表から見えるもの~
◆1位は北九州銀行で11.05%。前期比+0.03%。前年比-0.21%。
・2位は十八銀行で10.88%。前期比+0.01%。前年比-0.66%。
・3位は肥後銀行で10.54%。前期比+0.23%。前年比-0.32%。
・4位は鹿児島銀行で10.46%。前期比+0.21%。前年比-0.07%。
・5位は大分銀行で10.15%。前期比+0.14%。前年比0.00%。ここまでが10%以上。
◆6位は宮崎太陽銀行で9.80%。前期比+0.08%。前年比-0.16%。
・7位は西日本シティ銀行で9.68%。前期比+0.10%。前年比+0.03%。
・8位は福岡銀行で9.66%。前期比+0.10%。前年比+0.15%。
・9位は親和銀行で9.54%。前期比+0.01%。前年比-0.57%。
・10位は熊本銀行で9.35%。前期比+0.09%。前年比-0.35%。ここまでが9%以上の銀行。
◆11位は豊和銀行で8.75%。前期比+0.29%。前年比-0.16%。
・12位は宮崎銀行で8.33%。前期比+0.02%。前年比-0.01%。
・13位は長崎銀行で8.27%。前期比+0.06%。前年比-0.33%。以下、佐賀共栄銀行から筑邦銀行までは記載がないため、20年3月期の順位を仮置きしているが、筑邦銀行だけが7%台となっている。
◆金融グループを見ると、1位は九州FG(2行)で11.08%。前期比+0.18%。前年比+0.22%。
・2位はふくおかFG(4行)で10.81%。前期比+0.12%。前年比-0.25%。
・3位は西日本FH(2行)で9.47%。前期比+0.11%。前年比-0.02%。<まとめ>
自己資本比率は純資産が分子であり、貸出金などのリスクアセットが分母となっている。「預金を運用」して、どれだけ収益を上げたかを知る成績表ではないだろうか。(つづく)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】
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