WITHコロナで柔軟対応戦略を展開

（株）コーセーアールイー　代表取締役社長　諸藤 敏一 氏

5月末まで出張禁止

　「コロナ襲来でこんなに社会活動が規制されることを想像したこともなかった」と諸藤敏一社長が溜息をつく。しかし、立ち止まることはない。「現実に直面してしまったならば柔軟に業務遂行をしなければならない。まずは社員たちの身を守ることが経営者としての第一義の責任です。まずは出社する社員を半減させて、なんとか営業を続けてきました」と、「WITHコロナ」に向けた闘志をみなぎらせている。

　5月末まではあらゆる出張も取りやめ、役員会議も広い貸会議室で行う対策も講じた。6月末までは自粛体制で対応することにしている。コロナ対策の核心は柔軟戦略である。

顧客の問い合わせや行動パターンに変化

　確かに、モデルハウスを訪れる人は若干少なくなっている。だが逆に、メールでの物件問い合わせは増加傾向にあるそうだ。コーセーアールイーは先日、仙台市の投資家とZOOM（オンライン会議システム）を用いた契約を行った。不慣れな面もあったが、取引資格証明を提示することもでき、場数を踏めば書類作成はスムーズにいくだろうとの見立てである。重要なことは記録を残すこと手抜かりがないように動画で記録した。

　貴重な初体験もある。医療従事者との契約では、先方がコロナ感染防止対策に鋭敏な反応を示したため、100坪の広い場所で契約作業を行った。「稀有な経験を積んできたが、要は過去に想定していなかったお客さまからの要望に速やかに応えられる対応能力を身につけることが再優先課題だということ。このことを共有できたのは大きい。むしろコロナのおかげと言ってもいい」と諸藤社長は語る。

仕込みには、抜かりはない

　同社の事業仕込みである不動産の在庫には抜かりはない。直近では、百道小・中学校区にある「グランフォーレ百道アクアフロント」の販売開始が注目されており、かなりの引き合いがあるようだ。

　さらに東区千早の消防署前、福岡輝栄会病院に隣接している場所に2棟500戸を超える大型物件も年末から来春に竣工する。「WITH コロナ」を掲げるコーセーアールイーには死角はない。

＜COMPANY INFORMATION＞
所在地：福岡市中央区赤坂1-15-30
設　立：1992年8月
資本金：15億6,245万円
ＴＥＬ：092-722-6677
ＵＲＬ：https://www.kose-re.jp/